8年前は3バックをメインに3位入り
グループステージ2試合を終えて1勝1分は悪くないスタートだが、ルイ・ファン・ハール率いるオランダ代表をどう評価すべきだろうか。
FIFAワールドカップ・カタール大会でグループAに入っているオランダは、初戦でセネガルを2-0で撃破。続く第2戦は押し込まれながら、何とかエクアドル代表と1-1で引き分けた。
悪くない結果なのだが、平凡なパスミスがあったり、どこかバタバタしている印象もある。エクアドル戦も相手の勢いにかなり苦しみ、負けてもおかしくなかった。オランダの評価は揺れている。
かつて国内のヘーレンフェーンなどで指揮官を務めてきたフォッペ・デ・ハーン氏もオランダのプレイに疑問を感じている1人だ。
「オランダのプレイスタイルは印象的ではない。攻撃力が低い。例えばウイングバックだ。そこから利益を得たいのであれば、非常に優れたウイングバックが必要だが、今のチームではそれが起きていない。ダンフリースは位置が低すぎると思う」
「以前のファン・ハールにはロッベン、ファン・ペルシーがいた。前線には今よりずっと多くのクオリティがあった。ガクポは良い仕事をしているけど、他は平凡だね。脅威はほとんどない」(オランダ『Soccernews』より)。
気になるポイントとしては、ファン・ハールが3バックを継続しているところだ。ファン・ハールは2014年にもオランダ代表を指揮してワールドカップ・ブラジル大会に臨み、3位に入っている。その際もメインシステムは3バックを採用しており、同メディアは8年前のシステムにこだわりすぎではないかと疑問を投げかける。
今大会はセンターバックに優秀な選手が揃っているため、3バックの選択も悪くはないだろう。しかし、一流の攻撃的ウイングバックがいるわけではない。そのためサイドの推進力は少々インパクトに欠ける。
8年前はロッベンのように個の力で何とかしてくれるアタッカーがいたが、今の攻撃陣は小粒な印象もある。エースのメンフィス・デパイがコンディションを上げてくれば変わるかもしれないが、名将ファン・ハールはこの2試合をどう見ただろうか。