サッカー日本代表は12月1日に行われるカタールワールドカップのグループステージ第3戦・スペイン代表戦に向けて準備を続けている。

 決勝トーナメント進出をかけた大一番まであと2日。コンディションを整えるとともに、対戦相手の分析も進んでいるはずだ。世界的な強豪のスペイン代表を破るには、相手の強みや弱みを徹底的に洗い出してチームの戦略に落とし込んでいく必要がある。

 自らがGKとしてプレーするだけでなく“GKオタク”としても知られるシュミット・ダニエルは、独自の視点でスペイン代表の正守護神ウナイ・シモンの特徴や攻略法を分析しているようだ。ただ、隙や癖など弱点は「あまりない」と苦笑する。

 それでも「GKからのビルドアップで、たまには引っかけるシーンがある。ああいうサッカーをしてるともちろん起こるんですけど、そこはうまくウチに転がってくれたら」と、ウナイ・シモンの数少ない「狙いどころ」を見つけていた。

 スペイン代表は「かなり流動的だけど、システマティックに陣形を変えてきて、その中で相手に捕まらないで、剥がしてくるところもある。捕まっても個で剥がしてくる」という攻撃的なスタイルで戦っている。人もボールも早いテンポで動き続け、攻撃でのパスワークと守備時のハイプレスは世界屈指の威力を誇る。

 しかし、GKのウナイ・シモンは足もとのテクニックが世界のトップ・オブ・トップの基準と比べてやや落ちる。相手のプレスに晒されると、苦し紛れのロングボールを選択することも珍しくない。

 そこで日本代表はハイプレスに突破口を見出すかもしれない。マンツーマンマークでパスの選択肢を限定しながら徐々に追い込んでいくよりも、ウナイ・シモンに直接猛烈なプレスをかけてロングボールを蹴らせ、セカンドボールを回収して次の攻撃につなげていく。

 シュミットは「こっちからしたらロングボール蹴ってもらった方がまだマイボールにできる可能性は高くなるかなと思います。近いところの選択肢を消されて追い込まれた方が、僕もGKやっててすごく嫌なので。自分とウナイ・シモンは別ですけど、ウナイ・シモンはそれが嫌なんじゃないかなと思います」と、スペイン代表のポゼッション戦術攻略法を思い描いていた。

「もう勝つしかないので、やることはハッキリしている。可能性を探ったらいろいろありますけど、(スペイン代表に)勝つことが勝ち上がれるほぼ唯一の策なので、みんな割り切って、すごく集中して練習できています」

 29日からはスペイン代表戦を意識した本格的な戦術練習が始まっていると思われる。残された練習の機会は前日のみ。森保ジャパンはそこで必要な準備を全て終わらせ、もやもやのないすっきりとした気持ちで大一番に臨めるだろうか。

(取材・文:舩木渉)

英国人が見たサッカー日本代表対コスタリカ戦「無理。もう終わってる」「吉田麻也も伊藤洋輝も…」
【図表】日本代表、決勝トーナメント進出の条件は? 最終戦のパターンを整理【カタールW杯】