フランス代表を率いるディディエ・デシャン監督が、11月30日に行われるFIFAワールドカップカタール2022・グループD最終節チュニジア代表戦を前に、前日会見に出席した。29日、『FIFA.com』が伝えている。

 史上3カ国目となるW杯連覇を狙うフランス。本大会直前にFWカリム・ベンゼマやFWクリストファー・エンクンクが、大会期間中にはDFリュカ・エルナンデスが、負傷するアクシデントに見舞われた。それでも同国代表は、グループステージ2連勝を飾り、決勝トーナメント進出をすでに確定させている。

 デシャン監督が、グループステージの2試合でスタメンを入れ替えたのは最終ラインのみで、中盤から前線にかけては同じ選手を起用した。突破が決まった状態で迎える最終節のスタメンについて、同指揮官は「これはワールドカップで、対戦相手はグループステージを突破するには結果を出さなければならない。それに、オーストラリアとデンマークも決勝トーナメント進出をかけて戦っている。だから我々も、最高の結果を出せるように頑張らないといけなんだ」と語りつつ、「私はチームを管理しなければならないし、考慮しなければならないことも沢山ある。決断するまでにもう少し時間がかかるだろう。明日になれば全てわかることだけど、スタメンの変更はあると思う」とチームの台所事情を考慮した上で、最良の11人を起用することを口にした。

 その一方で、チームから離脱したものの、メンバーリストには名前が残っているFWカリム・ベンゼマが、決勝トーナメント以降に復帰する可能性があると複数の海外メディアが報じていた。そんな中、デシャン監督は“バロンドーラー”の電撃復帰について「よくわからないし、そんなことは考えてもいない。誰がそんなことを言っているんだ?」と困惑。続けて「カリムと話をしたが、ケガの状況や離脱期間については、みんなも周知の事実だろう。憶測やシナリオを想像するのは勝手だけど、それは私が今注目していることではない」と一蹴している。