スペイン戦前日のオンライン取材に応じる
森保一監督率いる日本代表は現地時間12月1日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループE第3節でスペイン代表と対戦する。試合前日の11月30日、オンライン取材に応じたFW浅野拓磨(ボーフム)は、スペイン戦に向けた思いを語った。
初戦でW杯優勝4度の歴史のあるドイツ代表から2-1の勝利を挙げた日本。第2戦のコスタリカ代表戦では勝ち点を6、あるいは4に伸ばしておくことが期待されたが、0-1とよもやの敗戦を喫した。
スペイン戦で勝ち点を得なければグループリーグ突破がない状況に、悲観論が多くなっているが、浅野は「今、こういう状況になったからこそ、周りであったり、いろんな方から、『次に勝たないといけない』と言われることが多いと思いますが、どっちみちそうだった」と、初めから勝たないといけない試合だったと話す。
「誰がドイツに勝つことを想像できていたか。コスタリカは100%勝ち点3を取れた相手だったのか。今の結果論としては勝ち点3あることがすべて。勝てば上に行ける状況があることに、僕らは全力を注げる。勝たなければいけないというよりは、勝ちゃいい。勝ち点3を取りに行くだけ。いろんな雑音もあり、考えないといけないこともあるかもしれないけど、僕ら選手たちは余計なことを考えず、勝ちに行くことだけを考えてやれている。残り1日しかないですが、しっかり勝つための準備をやれたらいい」
スペインとの試合では、ボールを回される可能性が高い。FWの浅野にも持ち前のスピードを生かしたチェイシングが多く求められるようになるが、攻撃と守備の割合をどれくらいで考えるかという質問に対し「そんなことを考えている余裕はない」と言い、その理由を説明した。
「まずスペインが僕らよりも実力があるチームなのは百も承知。そのために必要になるのは相手より走ること。前の選手だろうがDFだろうが関係なく、まずは守備の部分でチームのために走り、体を張ることがベースになる。そのうえで奪った瞬間に出ていくところとかのプラスαがあるだけ。ベースとしてチーム全員が全員のためにしっかり走り、まずは守備から100%力を出さないと。そんな甘いもので勝てる試合ではない。全員が全部出し切ったうえで勝てるかどうか。まずは守備で出し切り、攻撃に切り替わった時、みんながチームのために走ってゴールを狙いに行く戦い方になる。しっかり守備から入って、攻撃に切り替わっても、すべてを出す。それだけの話かなという準備をしています」
ドイツ戦では、逆転ゴールを挙げて世界に衝撃を走らせた浅野。最後は「僕らがしっかり戦えればやれると思っている。みんな、そういう自信もある。全員が力を出し切ることが大事かなと思います」と、今大会2勝目に向けて力を込めた。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)