サッカー日本代表は現地時間1日、FIFAワールドカップカタール2022グループE第3節でスペイン代表と対戦し、2-1で勝利を収めた。3試合連続でフル出場している板倉滉は、ドイツ代表戦に続く劇的な逆転勝利を陰で支えている。

 板倉は9月、所属するボルシア・メンヒェングラートバッハでのトレーニング中に、左ひざ内側側副じん帯を部分断裂する怪我を負った。当初はワールドカップ出場も危ぶまれたが、懸命のリハビリもあって大会前に実践復帰にこぎつけた。冨安健洋のコンディション不良もあり、初戦のドイツ代表戦では、吉田麻也とセンターバックの位置についている。

 大会直前のカナダ代表戦ではまだ万全とは言えないパフォーマンスだったが、試合をこなすごとにコンディションは上がっているようだ。データサイト『WhoScored.com』によると、ここまで3試合、270分にフル出場している板倉は、チームトップとなる9回のタックル成功を記録。インターセプトの回数でもチームトップの4回を記録している。

 パートナーを務める吉田が機動力に欠くシーンが度々みられる中で、板倉は出足の速い寄せで攻撃の起点となる相手FWを確実に潰している。ブンデスリーガでも評価の高い対人守備能力を、ワールドカップという大舞台でいかんなく発揮している。2度も同点ゴールを決めた堂安律や、ジョーカーとして試合の流れを変えた三笘薫らの活躍がフィーチャーされるが、板倉の活躍は影のMVPと言ってもいいだろう。

 ラウンド16でクロアチア代表と対戦する日本代表にとって悪いニュースになるのが、板倉が出場できないことである。板倉はスペイン代表戦の39分に今大会2枚目となるイエローカードをもらったことで、次戦は累積警告による出場停止となった。この試合に途中出場した冨安が代役を務めることになりそうだが、いずれにせよ板倉の不在は日本代表にとって痛手になるだろう。

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