現地時間12月1日に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)グループステージ(E組)第3戦で、日本代表はスペイン代表と対戦。2-1で逆転勝利を飾り、2大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。
ドイツ戦(2-1)に続いて、大番狂わせを起こした森保ジャパン。オーストラリア・アデレード出身で、現在サッカーダイジェスト海外編集部員のスティーブン・トムソン記者が、スペイン戦出場した森保ジャパン全16選手を採点した。
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【個人採点・寸評】
GK
12 権田修一 6
ポジショニングが良ければ、モラタのヘディングシュートは防げたかもしれない。 しかし、試合終盤にスペインが猛攻を仕掛けるなか、2つの重要なセーブとルーズボールを処理し、自分の役割を果たした。
DF
3 谷口彰悟 6.5
試合を通じてガビのような質の高い選手と重要なバトルを繰り広げ、それらの場面でよく対処していた。インターセプト、シュートブロックなど最後まで警戒を怠らなかった。
DF
4 板倉 滉 6.5
前半の立ち上がりは彼らしくなかった。 吉田麻也との意志疎通が上手くいかず、モラタをフリーにしてしまい、失点につながった。 ボールロストも多かったが、前半の終盤には自信を取り戻した。彼のヘッダーとしての役割は、日本の守備において非常に貴重だった。
MAN OF THE MATCH
DF
22 吉田麻也 7.5
三笘薫や堂安律の攻撃が冴え、試合の流れを変えたが、日本の勝利はキャプテンのおかげだ。モラタのゴール後、スペインはすぐに2点目を狙って前進した。しかし、吉田の強烈なタックルとクリアはチームメイトの模範となり、ハーフタイム前の嵐を乗り切った。権田がアセンシオのシュートをこぼした後、吉田の反応の速さでクリアできたことが、日本の16強入りを確実なものにした。
MF
5 長友佑都 5.5(HT OUT)
左ウイングバックで積極的に前に出ようとしたが、チームメイトのサポートや単独での突破はほとんどなかった。しかし、彼の努力は疑う余地がない。
MF
11 久保建英 6(HT OUT)
田中碧との素早い連係プレーや、ボックス内へのパスを試みるなど、クリエイティブなプレーも随所に見られた。伊東純也のチャンスにつながる場面もあった。
MF
13 守田英正 6.5
縁の下の力持ち。田中の少し後ろに位置し、インターセプトやタイミングの良いタックルなど守備を支えた。攻撃ではスピード感を持って仕掛けた。
MF
14 伊東純也 6.5
90分を通じて、日本の攻撃に多く絡み、走り続けた。ボールを前方にヘディングする彼の努力が、堂安の同点ゴールに繋がった。
MF
15 鎌田大地 5.5(68分OUT)
まだ本来のプレーができていない印象。何度か見せた飛び出しはオフサイドになった。守備ではプレスバックが遅かった。調子を戻すことが最優先か。
MF
17 田中 碧 7(87分OUT)
試合が進むにつれて、クオリティの高いプレーを見せられるようになった。守備では、中盤でボールを奪おうとアグレッシブにプレーし、攻撃ではボックス内でボールを持つと、創造性を発揮した。その努力が報われ、逆転ゴールが生まれた。
FW
25 前田大然 6(62分OUT)
プレッシングの役割を全力プレーでこなした。序盤から相手GKに大きなプレッシャーを与え、最終的に堂安のゴールにつながった。得点こそなかったが、1点を生み出すことに貢献した。
交代出場
MF
8 堂安 律 7.5(HT IN)
強敵を相手にゲームチェンジャーであることを証明した。伊東からのボールを受けたファーストタッチと、シュートモーションに入ったセカンドタッチは見事だった。彼のパワフルなシュートは、GKが触っているにもかかわらず、セーブできなかった。自信と確信に満ちたプレーだ。
MF
9 三笘 薫 7.5(HT IN)
堂安律、吉田麻也と並ぶマン・オブ・ザ・マッチの候補である。彼は特別な才能の持ち主だ。堂安の見事なクロスを、ゴールラインぎりぎりで繋いで田中のゴールを生んだ。左サイドを突破し、ゴール前にいた浅野拓磨に美しいクロスを供給した時は、もう少しでアシストだった。
FW
18 浅野拓磨 5.5(62分IN)
前田と交代し、守備に力を尽くした。三笘のパスから得点するためには、もう少し冷静さが必要だっただろう。
DF
16 冨安健洋 6.5(68分 IN)
彼はなんと素晴らしいディフェンダーなのだろうか。スペインの攻撃に対し、右サイドで威圧し、彼らの創造性を完全に封じ込めた。また、ディフェンスラインを助けながら堂安にもコーチングした。
MF
6 遠藤 航 ―(82分IN)
信頼されて終盤に出場し、スペインの攻撃を抑えるのに貢献した。
採点・文●スティーブン・トムソン
[プロフィール]
スティーブン・トムソン/1993年生まれ、オーストラリア・アデレード出身。アデレード大学を卒業後に来日し、上智大学で日本語を学ぶ。日本のスポーツと文化に精通し、今春からサッカーダイジェスト海外編集部員に。好きなサッカークラブはアデレード・ユナイテッド、リバプール、そしてガンバ大阪。
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