W杯ベスト16入りでサムライが移籍市場の人気者に?
ドイツに続いてスペインまで撃破したとなれば、もう日本代表選手の実力は本物だ。ここ最近はスコットランドのセルティックが日本人選手を積極的に引き抜いていたが、この動きが5大リーグに広がる可能性もあるのではないか。
まだ今の日本代表が全盛期に達していないと評したのは、リヴァプール専門サイト『Liverpool.com』だ。今回の日本はワールドカップ初出場という選手も多く、本田圭佑や香川真司の世代を見てきた世界のサッカーファンからすればチームの顔ぶれがガラリと変わったと感じることだろう。
MF堂安律やDF板倉滉、FW三笘薫らは5大リーグで活躍しているが、今大会で改めて実力を世界へアピールすることになった。そのパフォーマンスを見れば、5大リーグのクラブが彼らに続くJリーグの逸材に目をつけても不思議はない。
同メディアは、リヴァプールもその動きに乗った方がいいかもしれないと提案する。
「2002年のW杯以来、日本のサッカーは成長している。Jリーグの発展もあり、今や日本で最も人気のスポーツと言っても過言ではない」
「今の日本代表選手も、まだ全盛期に達していない若者たちを中心に構成されている。スペイン戦でゴールを決めた2人はまだ24歳。三笘と板倉は25歳、久保は21歳、冨安は24歳だ。チームの平均年齢も27.8歳と比較的若く、Jリーグからも才能ある選手が出てきている。日本のサッカーは成長しており、リヴァプールもその市場に参入して利益を得るべきだろう。特にセルティックはJリーグからのリクルートで大きな成功を収めている。セルティックだけではない。最近ではバイエルンがJリーグで最も才能あるティーンエイジャーとされる福井大智と契約を結んだ」
「移籍市場では引き続き移籍金が高騰しているため、クラブは戦略を変える必要がある。もしかすると、リヴァプールもドルトムントが香川真司を見つけたように宝石を発見できるかもしれない」
ワールドカップでの活躍からJリーグへ注目が集まるのは理想的な流れと言える。欧州トップリーグに比べれば、移籍金を安く抑えることが出来るのも魅力に映るだろう。過去にはドルトムントが超安価で香川真司をセレッソ大阪から引き抜き、大ブレイクした例もある。あれこそ世界が目指すモデルなのだろう。
主力とまではいかなかったが、リヴァプールでは現日本代表FW南野拓実も活躍した。今回の躍進により、南野のようにビッグクラブでプレイする日本人が増える可能性も考えられる。
もちろんJリーグ側としては移籍金をなるべく多く引き出し、Jリーグをさらに強化したい。ワールドカップが終わった今冬、来夏には日本の若手への注目が加速する可能性があり、ドイツとスペインを撃破した日本の『個の力』は世界を驚かせている。