フランス代表FWキリアン・エンバペ(パリ・サンジェルマン)が、これまでFIFAワールドカップカタール2022で会見に応じなかった理由を説明した。4日、フランスメディア『RMC Sport』が伝えている。
エンバペは4日に行われたW杯・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)のポーランド代表戦に先発出場すると、1-0で迎えた74分に強烈なミドルシュートを叩き込み、90分にも強烈な一撃で追加点を挙げた。試合はその後、1点を返されたものの、フランスは3-1で勝利を収めている。
この試合の2ゴールで今大会の得点ランキングで単独トップに浮上したエンバペ。イギリスメディア『Squawka』によると、同選手はW杯の複数大会で4得点以上を決めたフランス代表史上初の選手に。また、W杯通算得点数は9ゴールとなり、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(8ゴール)を抜き、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシと並んで5位タイとなっている。
ポーランド代表戦の「プレイヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)」に選出されたエンバペだが、これまでは通常POTMに選出された選手が応じる試合後の記者会見には姿を見せなかった。この理由について聞かれたエンバペは「自分自身に集中したかった。なぜ話さなかったかということについて多くの質問があったことは知っている。これはジャーナリストや人々に対する個人的な対立ではない。自分に集中したかったし、何かに集中する時は他の何かにエネルギーを消費するのではなく、100パーセントでやる必要がある」と説明した。
なお、同選手が会見に出席しなかったことを受け、フランスサッカー連盟(FFF)は罰金を支払うことになったという。このことには「連盟が罰金を支払うことは最近知った。でもそれは僕が個人で支払うことを約束する。連盟が個人的な決断に対して支払うべきではない」と自分で支払うことも明かした。
そして、「このワールドカップは強迫観念であり、僕の夢の大会でもある。プレーできて幸運だ」とコメントしたエンバペは、「この大会に向けて肉体的にも精神的にもシーズンを築いてきた。唯一の目的はワールドカップで優勝することで、目標にはまだ遠い」と今後への意気込みを語った。