【FIFA ワールドカップ カタール 2022・決勝トーナメント1回戦】日本1-1(PK1-3)クロアチア(日本時間12月6日/アルジャノブ スタジアム)

 サッカー日本代表が決勝トーナメント1回戦でクロアチアと対戦し、120分の死闘の末にPK戦で敗れた。43分に前田大然の先制ゴールで一時はクロアチアからリードを奪うも、55分にイバン・ペリシッチのゴールで同点に追いつかれ、延長でも決着がつかずにPK戦で敗退。“史上初のベスト8”進出の夢はおあずけとなった。夢破れた直後、代表キャプ数95で精神的支柱として日本代表を長きにわたって支えてきた川島永嗣の姿がスタンドにあった。とみに男泣きをしながらアツい抱擁を交わしていたのは、サポーターという立場から同じく長きにわたって日本代表を支えてきた一人の男性サポーター。その感動的な交流をFIFA公式映像が収めていた。

【映像】川島永嗣、サポーターとの感動的な一コマ

 福森正也さんは、日本代表のサポーター歴およそ15年。サポーターの間ではコールリーダー的な存在で知られる熱心なサポーターのうちの一人だ。

 試合後、福森さんのもとへ歩み寄った川島は、福森さんにこれまでの感謝を伝えるようにハグを交わし、言葉を掛けると、福森さんは涙で顔をくしゃくしゃにしながらも頷き、力強い握手で川島に応じた。

 時間にして1分足らずの交流だったが、ともに長い間、代表と共に歩んできた二人にとっては、十分な時間だったのかもしれない。

 福森さんへの挨拶を終え、サポーターに手を振ってその場を後にした川島は、感極まった。顔をくしゃくしゃにしながら、涙を流した川島に今大会、残念ながら出場機会はなかった。歴史的勝利と感動的なシーンを演出したSAMURAI BLUEに「今までで最高のチームだった」との言葉を残した川島だが、今後の代表活動に関する明言はなかった。

 ドイツやスペインを撃破した驚きと興奮、喜び。そして4度目の挑戦で、またしても立ちはだかったベスト16の壁。4年後の2026年、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催されるワールドカップの舞台で、今大会で選手やサポーターが流した悔し涙が、歓喜の涙に代わることに期待したい。(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)