イングランド代表FWハリー・ケイン(トッテナム)が、10日に行われたFIFAワールドカップカタール2022・準々決勝のフランス代表戦を振り返った。同日、イギリスメディア『BBC』がコメントを伝えている。
56年ぶり2度目のW杯制覇を目指し今回のカタール大会に臨んだイングランド代表。安定した戦いでベスト8進出を決めると、準々決勝では前回大会王者のフランス代表と激突した。イングランド代表は17分に先制を許すも、54分にケインがPKを沈め試合を振り出しに戻す。しかし、78分に勝ち越し弾を浴びると、84分にはPKを獲得するも、これをケインがまさかの失敗。その後の反撃も実らず1-2で敗れ、ベスト4進出を逃した。
失意に暮れるケインは自身のPK失敗について「チームとしても、そして個人としても受け止めることは難しい。敗北を喫した責任を負うことになるだろう」とコメント。そして次のように言葉を続けた。
「イングランド代表の選手たち全員をこれ以上ないほど誇りに思う。我々にとって良い時間帯や良いチャンスは多かったが、サッカーは細部で勝敗が決してしまうんだ。このチームのキャプテンとして、そしてPKのチャンスを逃してしまった者として責任を負いたいと思う。試合前の準備やディテールに責任はない。自信を持って試合に臨んだが、思い通りに実行することができなかった」
なお、監督やチームメイトからはケインを擁護するコメントが相次いでいる。イングランド代表を率いるガレス・サウスゲート監督は「ハリー(・ケイン)はとても落ち込んでいるが、責めることは何もない。彼のリーダーシップとゴールのおかげで我々はこのポジションにいる。チームとして勝つことも負けることもある。彼がいなければ今の我々は存在していなかっただろう」とコメントしている。
また、同国代表MFジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)も「ハリーがこれまでにどれだけ多くのPKを決めたか、どれだけ多くのゴールに関与してきたか、僕たちは理解している」とコメントした上で、「彼はこの先もっと強くなるだろう。ワールドクラスのストライカーであり、我々のキャプテンだ。立ち直ることができると思っているよ」とケインにエールを送った。