中盤での存在感はジダンにも負けていないか
2002年の日韓大会を制し、FIFAワールドカップ連覇をかけて2006年のドイツ大会に臨んだ16年前のブラジル代表はベスト8でフランス代表に敗れた。
ロナウド、アドリアーノ、カカー、ロナウジーニョらスター揃いだった当時のブラジルを覚えているサッカーファンは多いだろう。攻撃陣のタレント力は世界屈指のレベルにあったが、このブラジルVSフランスの一戦で最も目立っていたのはフランス代表MFジネディーヌ・ジダンだ。
チームを救うべく参戦したベテランのジダンは、衰えることなきテクニックでブラジルを翻弄。中盤できっちりとペースを作り、ティエリ・アンリの決勝ゴールもアシストしてみせた。ジウベルト・シウバやゼ・ロベルトといった中盤のタレントがジダン1人に振り回されていたシーンを覚えている人も多いはずだ。
英『GIVE ME SPORT』は、今のクロアチア代表MFルカ・モドリッチを当時のジダンと重ねている。37歳の大ベテランであるモドリッチも圧巻のテクニックでクロアチアの中盤をコントロールしており、カタール大会ベスト8でブラジルを撃破してみせた。
モドリッチはここまでインターセプトとタックルを合わせて20回の成功数を記録しており、これは今大会最多だ(データは『WhoScored』より)。テクニックはもちろんだが、運動量はとても37歳とは思えぬものだ。
4年前は準優勝の成績を残したが、今大会は頂点まで駆け上がるのか。ジダン級とまで称賛されるモドリッチのプレイは準決勝のアルゼンチン戦でも見逃せない。