フランス代表GKウーゴ・ロリスは、今大会で快進撃を続けるモロッコ代表に対して、敬意を抱きつつも全力で撃破する構えだ。

カタール・ワールドカップ(W杯)で史上3カ国目となる大会連覇を目指すフランスは、準々決勝で優勝候補の一角、イングランド代表を2-1で撃破。悲願達成まであと2勝に迫っている。

そして、この準決勝ではここまでベルギー代表、スペイン代表、ポルトガル代表を破り、アフリカ勢史上初となるベスト4進出の快挙を成し遂げたダークホースと対戦する。

14日に控える大一番に向けた公式会見に出席したレ・ブルーの守護神は対戦相手に言及。その実力を認めると共に、アフリカとアラブの期待を一身に受け、スタジアム全体の後押しを受ける“アトラスの獅子”への警戒感を口にしている。フランス『レキップ』が会見コメントを伝えている。

「僕らは彼らが達成したすべてのことに大きな称賛と敬意を払っている。彼らがここまでたどり着いたのは偶然ではない。彼らはベルギー、スペイン、ポルトガルを破り、非常にタフなグループで首位に立った。それは、彼らが質の高いチームであることを示している」

「明らかに、彼らはピッチの外でも良いチームスピリットを持っているし、彼らはタフな相手になるはずだ。もちろん、スタジアムは非常に僕らに対して敵対的な雰囲気になるだろうね。だけど、僕らはいかなる状況に対する準備はできている。今も落ち着いて集中しているよ」

また、今回の一戦では準々決勝で自身がイングランド代表FWハリー・ケインとの同僚対決に挑んだように、フランスのエースFWキリアン・ムバッペと、モロッコの絶対的主力であるDFアクラフ・ハキミというパリ・サンジェルマンの親友同士のマッチアップに大きな注目が集まる。

ロリスは自身の経験を踏まえて友人同士のマッチアップの難しさを主張しながらも、あくまで母国を代表してプレーすることだけに集中すべきだと語った。

「当然のことながら、試合が優先されると思うよ」

「ピッチ外では友人かもしれないけど、ワールドカップの試合に参加し、国を代表している場合は、それが優先され、競争心が優先される」

「もちろん、お互いをよく知っているチームメイトと向き合うことは、より難しいかもしれないことも事実だ。相手を驚かせることができるかもしれないし、逆に驚かされる可能性もある」