メッシのPK弾で先制、アルバレスが2ゴール
アルゼンチン代表が3回目の優勝に向け決勝への切符を手にした。カタール・ワールドカップ(W杯)が現地時間12月13日に準決勝を行い、アルゼンチンがクロアチア代表に3-0で快勝した。
アルゼンチンは準々決勝でオランダ代表に勝利して準決勝へコマを進めた。4-4-2を採用し、ドイツ代表などで活躍したローター・マテウス氏に並ぶW杯最多出場タイの25試合目になったFWリオネル・メッシと、FWフリアン・アルバレスが2トップを組んで中盤を4枚並べてクロアチアのサイド攻撃に対応した。一方のクロアチアは、決勝トーナメントに入ってから日本代表とブラジル代表を連続してPK戦で撃破。お馴染みの4-3-3で、MFマルセル・ブロゾビッチ、MFマテオ・コバチッチ、MFルカ・モドリッチの3人のセンターハーフを中心に組み立てた。
序盤はクロアチアがボールを持つ時間が長くなったが、前半の半ば過ぎからアルゼンチンがボールの奪いどころをハッキリさせてカウンターを繰り出すようになった。そして前半30分過ぎにMFエンソ・フェルナンデスの一発のスルーパスでアルバレスが抜け出したところを、クロアチアはGKドミニク・リバコビッチが倒してしまいPKの判定。これをメッシがゴール右上に蹴り込んで前半34分の先制点になった。これがW杯で11得点目のメッシは、ガブリエル・バティストゥータ氏の記録を超えてW杯のアルゼンチン歴代最多ゴールで単独トップになった。
さらに前半39分、アルゼンチンは相手コーナーキックのカウンターでアルバレスが一気にドリブル突破。相手にボールが当たったリバウンドが自分の前にこぼれる場面もありつつペナルティーエリア内まで侵入し、そのまま蹴り込んで2-0とリードを広げた。
ハーフタイムと後半序盤の交代でクロアチアはモドリッチとコバチッチを中盤の中央に配置する4-4-2に変更。FWブルーノ・ペトコビッチを中央に配置して縦パスを入れ、そのポストプレーから活路を開こうとした。しかし、アルゼンチンのリオネル・スカローニ監督はDFリサンドロ・マルティネスの投入で5-3-2に変更し、中央を厚くして対応した。
そして後半24分、右サイドでボールを受けたメッシは相手DFヨシュコ・グバルディオルとの駆け引きで利き足ではない右足側に突破。反応が遅れた相手を尻目にペナルティーエリア内まで切り込むと、アルバレスに丁寧なラストパスを通して3点目をアシスト。これでアルゼンチンは3-0として試合を決定づけ、2014年ブラジルW杯以来2大会ぶりの決勝進出を決めた。
1978年の自国開催、1986年メキシコW杯で優勝しているアルゼンチンは、中東カタールの地で3回目の優勝に挑む。5大会連続出場のメッシにとってラストチャンスの相手は、翌日に行われるフランス代表とモロッコ代表の勝者となる。(FOOTBALL ZONE編集部)