フランス人のフレデリック記者を直撃、英&仏代表が長期政権を築けた理由を説明

 カタール・ワールドカップ(W杯)を戦った日本代表は、グループリーグでドイツ代表とスペイン代表に勝利したものの、ラウンド16でクロアチア代表に敗れ、目標のベスト8には届かなかった。

 次のW杯へ向けた日本の監督は発表されていない。それでも、カタールW杯で日本を率いた森保一監督は、JFA(日本サッカー協会)からオファーがあれば続投する意思を表明している。森保監督が再登板することになれば、近年では異例の5年目の指揮を執ることになる。

 イングランドのサッカーを追うフランス人のハッペ・フレデリック記者は、長期にわたって代表チームを指揮しているイングランド代表のギャレス・サウスゲート監督とフランス代表のディディエ・デシャン監督を引き合いに、長期政権を築けた理由を語った。

「サウスゲートが監督に就任した時、イングランド代表に若い選手はまだいなかった。彼は6年間で、88人の選手を代表に招集し、その間に15人をデビューさせている。常に同じ選手を呼んだわけではない。新しい選手、新しい血をチームにもたらした。

 また、デシャン監督も(オーレリアン・)チュアメニのような若手を起用している。負傷者が出ていることもあるが、常に新しい選手に目を向けているのは間違いない。今回のフランスは、(ポール・)ポグバと(エンゴロ・)カンテが負傷でいないが、それでもしっかりと若い選手を用意していたことが功を奏した。若手は経験がなくても、ダイナミックさをチームに注入してくれる。サウスゲートとデシャンは常に新しい選手を入れていて、それが良かったのだと思う」

 この点について、東京五輪のU-24日本代表も兼任した森保監督は、この世代を今大会で多く登用しており、フレデリック記者も「日本にも冨安健洋、堂安律、久保建英、板倉滉といった若い選手がいたし、共通点はあるように感じるよ」と指摘していた。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)