現地時間12月13日、カタール・ワールドカップ(W杯)準決勝が行なわれ、アルゼンチンが3-0でクロアチアを破り、決勝進出を決めた。
アルゼンチンの10番リオネル・メッシが1ゴール・1アシストと躍動したのに対し、クロアチアの10番ルカ・モドリッチは沈黙。守備などで粘り強さは見せたが、さすがに疲労の色が濃く、81分に交代となった。
顔を覆うようにしてベンチに下がるモドリッチには、この日一番の拍手が送られた。スペイン紙『MARCA』がその様子を伝えている。
「ルカ・モドリッチは自身最後となるであろうW杯の準決勝で交代させられた。クロアチアのスターが泣きながらピッチを去ると、ルセール・スタジアムの人々は、敵味方を問わず、スタンディングオベーションでバルカン半島の10番に大喝采を送った」
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そして、同紙はチームを牽引し続けた37歳の働きを称えている。
「ズラトコ・ダリッチ監督は、すでに試合が決していたため、フランス対モロッコの敗者と対戦する3位決定戦のために、エースを温存する決断を下したのだろう。観客からの拍手喝采が鳴り響く中、モドリッチは落ち込み、泣きそうになりながらピッチを後にした。ベンチに戻ると疲れ切ったような表情でうつむいたが、ピッチから去る10番の姿は、皆の記憶に残った」
試合後には、レアル・マドリーで共闘したアルゼンチン代表のアンヘル・ディ・マリアと抱擁をかわす姿も見られたモドリッチ。37歳にして豊富な運動量と錆びない技術を披露し続けた司令塔に、敵味方を問わずリスペクトを示した。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部