フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンがカタール・ワールドカップ(W杯)決勝進出の心境を語った。

連覇に一歩ずつ迫る前回覇者のフランスは14日の準決勝でモロッコ代表と激突。今大会のここまでわずか1失点の堅守を武器に台風の目と化すアフリカの雄から開始5分で先制ゴールを奪うと、79分に追加点が生まれ、ファイナル行きを決めた。

今大会ではお膳立て役として3アシストを決めつつ、守りを含めた献身的なプレーも光らせ、個人としても連覇に王手をかけたグリーズマン。31歳はすでに決勝の舞台を経験済みとあって、前回よりも冷静さを保てているようだ。フランス『レキップ』が報じている。

「前回大会の(準決勝)ベルギー戦後は泣いてしまったんだけど、今回は落ち着いている。もう日曜日(の決勝)に頭を巡らせ、地に足をつけた状態さ。集中力を高めながら、しっかりとリカバリーして、日曜日の試合に備えないとね」

また、「モロッコの選手は戦術的にも攻守にわたって素晴らしい仕事ぶりで、感心したよ」とアフリカ勢初の4強入りをもって快進撃が続いた対戦国に賛辞の言葉を送りつつ、ディディエ・デシャン監督の修正力や、2点先行の流れを作ったチームの戦いに胸を張った。

「苦しめられたけど、監督はそれに気づき、変更に動いた。マルクス(・テュラム)が左サイドに入って、テオ(・エルナンデス)の守備を助ける人が増えたのが良かったね。開始早々のゴールから追加点までいけたのが安心に繋がったよ」

そんなフランスだが、決勝では年齢的にも最後のW杯と目されるFWリオネル・メッシとともに、悲願成就に迫るアルゼンチン代表と対戦。グリーズマンはバルセロナ時代に共闘したメッシを「チームにレオがいると、ガラリと変わる」と評しつつ、相手国のチーム力を警戒した。

「ほとんどの試合をチェックしているし、彼らの戦いぶりはわかっているけど、とても難しい相手で、調子も良い。僕らと同じように良い状態だ。簡単な試合にならない。彼らもサポーターを従えているはず。明日から何ができるかを考えていく」