フランス代表GKウーゴ・ロリス(トッテナム/イングランド)が、FIFAワールドカップカタール2022決勝アルゼンチン代表戦の前日会見に臨んだ。17日、フランスメディア『RMC』がコメントを伝えた。
フランス代表のチーム内では現在、体調不良者が続出している。ロリスも「必ずしも覚悟していなかったリスクだ」と認めたが、「だからと言って僕らのワクワク感が失われたわけではない」と精神面への影響を否定している。
ロリスはアルゼンチン代表に抱いている印象について、「彼らは非常によく組織化されたチームで、守備が強く、ボール保持者に対してアグレッシブだ。相手のミスを突いて、ポジティブトランジションでとてもいいプレーをする。アルゼンチンの歴史には、いつの時代も偉大な選手がいた。マラドーナがいて、今はメッシがいる」とコメント。続けて、次のように試合への意気込みを示した。
「この決勝戦は、アルゼンチン側にも大きな期待がかかっているはずだ。僕はフランス人である以上、相手がどこであれ、ワールドカップの決勝戦を戦うことは素晴らしいイベントだと信じている。決勝の相手がアルゼンチンとなると、さらに美しさが増す。この試合がフランスサッカー史に残るような試合になることを期待している」
「ファンのサポートを得た瞬間から、国が僕らを支えてくれていることがわかる。この大会は、できるだけ高みを目指すというミッションを掲げてスタートした。信じている人はほとんどいなかった。この最後の戦いに勝つために、すべてを捧げるつもりだ」
フランス代表の守護神は、今大会でここまで5ゴール3アシストを記録している相手FWリオネル・メッシにも言及。「レオ・メッシが僕たちのスポーツの歴史において何を象徴しているかは知っているが、フランス代表とアルゼンチン代表の試合になると思う。向こうには何人もいい選手がいる。このイベントは、一人の選手に焦点を当てるには、あまりにも重要だ。2つの偉大な国による決勝戦だ。こういう選手(メッシ)と対峙するときは、メッシに注意を払わなければならないが、この試合はメッシだけの問題ではない」と、一人にのみフォーカスすることを避けた。
前回ロシア大会の決勝ではクロアチア代表を4-1で破ったが、ロリスは「4年前の決勝戦は、異なるものだ。チームも違えば、状況も違う。僕たちは今を生きている。4年前のことは参考にはなるけど、まったく別の話だと思う。このメンバーで、スタッフで、自分たちの物語を書きたいんだ」と未来だけに目を向けている。主将はさらに、「2018年、チームメイトと共にこのトロフィーを獲得することができたことは、僕の誇りだ。しかし、正直なところ、僕は今に集中している。以前起こったことは過去だ。まだ何も成し遂げていない。最も大変なのはこれからだ。ビッグマッチに向けて、あらゆる事態を想定して準備しなければならない。自分たちを超える覚悟で、ウイルスに感染している状況でも、疲労があっても、努力しなければならない。最後までやり遂げなければならない」と、改めて連覇への決意を示した。