「10番がいなくなるのは寂しい」
元日本代表の10番がそう呟いた。
現地時間12月17日、カタール・ワールドカップの3位決定戦が行われ、クロアチアがモロッコを2-1で破り、前回大会の準優勝に続いて世界3位という好成績を収めた。
フジテレビ系列でこの試合を現地解説した元日本代表MFの中村俊輔氏は、前半20分頃にこう解説した。
「クロアチアがボールを回してますけど、ゲームを支配しているのは、実はボールを持ってないほう(モロッコ)だったりする。スペイン戦もそうだったんですけど。どこかの国の監督が言っていたような時代が来るかもしれない。ボールが持っているほうが常に優位じゃないっていう」
そして、「そうすると、余計に10番がいなくなるのは寂しいですけど」と本音を打ち明けた。
「縦に速いサッカーは数年前から来てましたけど、プラス、モロッコのようなサッカーも出てきた」
ボールを保持しないで鋭いプレスからカウンターを狙うモロッコが、ポゼッションサッカーの代名詞であるスペインをラウンド16で破ったのは、世界に衝撃を与えた。
モロッコのようなサッカーが主流になれば、自身のような10番タイプのテクニシャンはいま以上に居場所がなくなる。そんな潮流に一抹の寂しさを覚えたようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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