クリスタル・パレスを率いるパトリック・ヴィエラ監督が、アストン・ヴィラに所属するアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスの振る舞いに苦言を呈した。24日、イギリス紙『テレグラフ』がコメントを伝えた。

 マルティネスはFIFAワールドカップカタール2022でアルゼンチン代表の正GKを務め、母国の36年ぶり3度目の優勝に貢献。大会で最も活躍したGKに与えられるゴールデングローブ賞を獲得した。

 しかし、試合後のセレモニーでは、ゴールデングローブのトロフィーを股間に当てて性器に見立てる下品なパフォーマンスで喜びを表現。さらに、決勝戦でハットトリックを達成したフランス代表FWキリアン・エンバペに対しては執拗とも言える追い討ちをかけており、その振る舞いが物議を醸している。

 マルティネスは決勝戦後のロッカールームで「エンバペに黙祷を!」と叫んだとされており、帰国後の凱旋パレードでは顔にエンバペの写真を貼り付けた赤ちゃん人形を抱き抱えた様子が話題となった。フランスサッカー連盟(FFF)も黙っておらず、アルゼンチンサッカー協会(AFA)へ公式に苦情を申し立てている。

 現役時代の1998年に自国開催のフランスW杯を制したヴィエラ監督は、マルティネスの振る舞いについて次のようにコメント。多くのフランス人同様、その愚行に対して不快感を露わにした。

「彼がワールドカップ後に受けた罵声やコメントについて話すのならば、それは試合と彼自身にダメージを与えていると思う。アルゼンチンのGKが撮影された写真のなかには、アルゼンチンがW杯で達成したことを少し否定するようなものもあった。彼らが本当にそれを必要としていたとは思えない」

「人が感情や決断をコントロールできない瞬間はたまに訪れるが、マルティネスの決断については愚かだったとしか言いようがない」