大韓サッカー協会の元技術委員チャン・ウォンジェ氏が日本と韓国の差を考察

 森保一監督率いる日本代表は、カタール・ワールドカップ(W杯)でベスト16という成績を残した。同じアジアの韓国代表も同じベスト16だったが、チームを率いたパウロ・ベント監督は大会後に退任。大韓サッカー協会の元技術委員は、「認めるのは容易ではないが、日本の戦力や安定性は我々より上だ」と見解を述べている。

 韓国はポルトガル代表、ウルグアイ代表、ガーナ代表と同居したグループHで1勝1分1敗の勝ち点4でウルグアイと並んだが、総得点の差で2位となり、決勝トーナメントに進出。ラウンド16でブラジル代表に敗れたものの、たしかな存在感を示した。

 一方の日本は、ドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表と同居する“死の組”と呼ばれたグループEでドイツとスペインを破ってグループ首位通過。決勝トーナメント1回戦でクロアチア代表にPK戦の末に敗れて目標とするベスト8には手が届かなかったが、W杯優勝国を2つ撃破する戦いぶりは称賛された。

 そのなかで、韓国紙「朝鮮日報」は、大韓サッカー協会の元技術委員でサッカーコラムニストのチャン・ウォンジェ氏の考察を掲載している。

「世界は、日本の力をW杯16強を安定して狙える、韓国の力を16強に挑戦可能と評価している。認めるのは容易ではないが、日本の戦力や安定性が我々より上だということだ。韓日戦の通算成績は韓国が42勝23分16敗で圧倒的に優位だが、この10年間で力が逆転した。何が日本をアジアレベルから上に行かせたのか。その根本には『ジャパンズウェイ(Japan’s Way)』プロジェクトがある。2050年までにサッカー人口を1000万人まで増やし、W杯で優勝するという壮大な構想だ。草の根から代表チームまでを網羅したビジョンだ」

 記事では、代表チーム、若手育成、指導者、サッカーの草の根拡大が「ジャパンズウェエイ」の4本柱だとも紹介。韓国はアンダーカテゴリー、ユース世代の育成が課題だとW杯後は何度も指摘されており、次のW杯までの4年間でどのようなアジャストがあるのか、注目が集まる。(FOOTBALL ZONE編集部)