本田技研工業元デザイナーの藤井謙治氏も、当時の日産には一目置いていたという。藤井氏は「2台巨頭の1個ということで、当時は、トヨタは優等生のでかい会社。日産は男らしい、粗削りながらも特徴的でとんがった会社」と振り返った。

 「『これ日産、どうなっていくんだろうな』ってある意味、羨ましいなと思った」と藤井氏が名前を出したのは、「ニッサンBe-1(1987年)」「ニッサンPAO キャンパストップ(1989年)」「フィガロ(1991年)」「ラシーン(1995年)」といった、日産のレトロモダンカーだ。これらの車はそれまでの日産車にはなかった「可愛い」という形容詞で語られ、女性のユーザーも多く獲得した。

「僕たちは(社の方針で)ああいったレトロチックなことできない。前へ進めって言われる。お客さんはもしかしたら、そういう懐かしさもあるようなものが欲しいのかも。(ホンダは)当時そういう事は一切ダメだった」(藤井氏)

 さらに2000年代、社長に就任したカルロス・ゴーン氏のもとで生まれた車が「フェアレディZ バージョンST(2002年)」だという。60年代のオリジナルを彷彿とさせるデザインは北米でも大人気だった。

 高木さんは愛するGT-Rを見ながら「約30年も前の車だが、いま見ても飽きのこないデザインを作った。今後も魅力的な車が作れるんだから、頑張って作ってよと言いたい」とエールを送った。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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