“無国籍”残留日本人2世 上原パムフィラさん(当時)
太平洋戦争中に、日本人の父親と生き別れて、無国籍の状態のままフィリピンで暮らしてる残留日本人2世がいる。国籍の回復を願い続ける“同胞”たちは、80代から90代と高齢だ。今年戦後80年を迎えるが、6年前に1069人と把握されていた「無国籍」の人数は376人に減少している。
彼らの実態を現地取材したテレビ朝日のドキュメンタリー「彷徨い続ける同胞」(2023年初放送)は、放送後に「親類や知人かもしれない」という情報提供や国への救済を求める声が多く寄せられるなど、内外で反響が寄せられいる。実際に取材した80代の残留2世たちの日本国籍の回復が実現するなど、現在進行形で事態が動いていて取材を続けている。 作品は、アジア太平洋地域で最大級の映像コンペである「ABU(アジア太平洋連合)」のドキュメンタリー部門特別奨励賞、「World Media Festivals」銀賞などを受賞。制作陣に、その裏側を聞いてみた。
フィリピンの残留日本人2世、取材のきっかけ
