■世間から誤解や偏見も 「性・セックスが好きかというと、嫌いなことが多い」

 セックス依存症に対して、世間からは「性欲が強いだけ」「意志が弱いんだろう」と、知識不足による誤解や偏見も。

性依存症(大船心療内科の井出広幸院長)
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 WHO(世界保健機関)は2018年、「強迫的性行動症」という精神疾患であると認定した。大船心療内科の井出広幸院長は、患者たちに多く見られる点として次のように話す。

「誤解があるのは、性依存の人は性・セックスが好きかというと、嫌いなことが多い。何かを紛らわすために、その手段を取っている。多くの場合、背景に生きづらさなどがあって、幼少期に親や兄弟、親戚から性トラウマを受けていた、ということもよく出てくる」

 不特定多数との性行為や過度な自慰行為、風俗通いだけでなく、盗撮やのぞき、露出、痴漢などを犯してしまうことも。ただ、性犯罪者=性依存症者ではなく、「犯罪の正当化に用いてはいけない」と井出氏は指摘する。診断基準は、「日常生活がうまくいかない」「人生が破綻するのにやめられないかどうか」「行動に至る動機。生きづらさ、モヤモヤを感じないために行動しているか」などだという。

「依存というのは、自分の生きづらさやモヤモヤをごまかすというか、代償行為として行われるもの。セックスに限らずギャンブルだったり、時に仕事、買い物、過食だったりする。いろんな形で同時に持っていたり、変わったりする」

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