出入国在留管理庁 職員心得
この『職員心得』は、4年前にはなかったものだ。そして、再発防止策の一つとして、非常勤しかいなかった名古屋入管の医師に常勤が加わった。
間渕医師は全国で初めて、乗用車型のドクターカーを導入した救急救命のエキスパートだ。60歳を過ぎて引退を考えていたころ、名古屋入管が医師を募集していることを知り、手をあげた。
「残念ながらスリランカの女性が亡くなった事案があって皆、二の足を踏んでいるのだと。ほかの人がやりたがらない仕事で、かつ社会的なニーズがあることを自分はやりたいと思った」(間渕医師)
名古屋入管での肩書は診療室長で、身分は国家公務員だ。入管の医療について就任前は、全く知らなかったという。
「入管医療に関しては、言葉は悪いが、ブラックボックス。まったく情報に接する機会を自分としては持ち合わせていなかった。ただ、救急救命をやってきましたので、怖いものはない」(間渕医師)
間渕医師が取り組んだ改革
