石川文洋さん
「やっぱり(沖縄が)“ふるさと”という意識は強い。私は4歳のとき、早くから出ていますから。大人になって出て、また帰った人と違うから。だから沖縄人として認められるかなと」(文洋さん)
1938年、琉球王府の城下町が広がる那覇市首里で生まれた文洋さん。父は、琉球の時代小説や沖縄芝居の脚本を手がけた作家の石川文一(いしかわ ぶんいち)さん。執筆にのめりこんだ父は文洋さんが4歳のとき、仕事の幅を広げようと、家族を連れて本土に移住した。
石川家の菩提寺である万松院に両親や兄弟が眠っている。物書きだった父の背中を追うように高校を卒業すると、ジャーナリストの道に足を踏み入れた。
「親不孝だと反省している」
