1967年、タイニン省で撮影された写真
実際、そこは地獄のような現場だった。銃撃戦のさなかに、身をふせて撮った写真もある。「これは弾がピュンピュン飛んでくるから、顔を伏せて、電話で支援を呼んでいるわけですよ。この写真を撮るのは、今から考えれば命がけ。銃弾で、葉っぱがパラパラと落ちてきますから」。
さらに、極限状態に追い込まれた人間を表す一枚がある。兵士が手に持っているのは、バラバラになった遺体。被害者は人間としての尊厳を奪われ、加害者も人間性を失っていくという戦争の実相が写し出されている。
「戦争では、人間の尊厳というのが失われていく。人間ではなくなるという特徴があります。亡くなった人も、こんな形で死になくない。(遺体を)持っている人も普段はいいおじさんだと思う。それが戦争になると人間ではなくなる」(文洋さん)
沖縄で見た衝撃的な光景
