将棋の第83期名人戦七番勝負は5月17日、藤井聡太名人(竜王、王位、王座、棋聖、棋王、王将、22)と挑戦者・永瀬拓矢九段(32)による第4局の対局が大分県宇佐市の「宇佐神宮」で行われ、午後5時3分に61手で千日手が成立した。指し直し局は先後を入れ替え、18日午前9時から永瀬九段の先手番で指される。
千日手局は、藤井名人の先手で角換わりの出だしに。第2局とは形の異なる先手から角交換する△三金型が志向された。永瀬九段の入念な準備があると見られ、藤井名人は1日目午前中からじっくりと長考に沈む場面も。先手は自分から攻めるのか、相手に攻めさせるのか、方針を立てるために多くの時間を投入していた。
永瀬九段も長考返しを見せるなどじりじりとした展開となったが、封じ手の定刻が見えてくる夕方に急流に。後手の永瀬九段が千日手を目指すと、藤井名人も受け入れるを得ずに同一局面をたどることに。がっくりと頭を垂れる様子も見られる中、午後5時3分に同一局面が4回となりシリーズ初の千日手が成立した。
藤井名人、永瀬九段の千日手成立後のコメント




