藤井名人は「先手番だったので千日手は本意ではなかったが、やむを得ない形になってしまった」とコメント。一方、永瀬九段は「後手番は千日手を目指すのは自然な印象。後手番側の視点とするとそういうところもあるのかなと思う」と話した。
ABEMAの中継で解説を務めた佐々木大地七段(29)は、藤井名人が苦し気な表情を見せていたことに着目。「先手番の価値が高い。主導権を握ることにおいて先手・後手では明確な差があるため、トップであれあればあるほど先手の利を活かして勝つ将棋が増えてきている。永瀬九段は時間を残しつつ千日手を選んだので、後手番としては文句のない指し回しだったのでは」と印象を語っていた。
名人戦の規定では1日目の午後4時以降に千日手が成立した場合、その日は指し直し局は行わずに2日目に一日指し切りとなる。そのため、指し直し局は先後を入れ替え、18日午前9時から永瀬九段の先手番で指される。なお、千日手成立は午後5時3分のため、封じ手の定刻午後6時30分までの1時間27分を折半。指し直し局はそれぞれ43分を差し引かれることとなる。
【指し直し局の残りの持ち時間】
(ABEMA/将棋チャンネルより)




