大阪メトロばかり悪者になっているが、国交省・環境省にも責任
そうした中、富山県の日本総合リサイクルに移送されたEVバス。大阪の未来の交通を担うはずだったEVバスは、いま大阪を離れ処分へと向かっている。
杉田市議は「いとも簡単に走れないバスだからと廃棄するという。これもいかがなものか」と指摘すると「大阪市が100%出資の株主として、どういう要求をするんだ、真相解明をすべきだということ」と注文をつけた。
誰がどの段階でEVMJへの大量発注を決めたのか。そして税金が投入されたEVバスがなぜ走ることなく処分に向かうことになったのか。番組が大阪メトロに問い合わせると「現段階では回答を差し控えさせていただきます」、EVMJは「個別の事案に関しては回答致しかねます」といった回答が返ってきた。
この問題の詳細について、加藤氏が解説する。
処分する費用はどこが負担するのか。「恐らくいまのところ、大阪メトロが出すのではいか」と回答。さらに、購入費用について「75億という数字が独り歩きしているが、実際は90数億円。その中には充電器とか超小型バスとかも入ってくるので、違約金などを含めて100億をちょっと超えるぐらいになっている」。
補助金については「国交省とかいろいろな種類の補助金が出ている。それで『返せ返せ』と国交省は言っているが、こういうバスにそもそも保安基準に適合してナンバーを与えたのは国交省。あなたたちが安全だと認めてナンバーを出した。そして環境省の補助金も、この車は安全で高性能である、ちゃんとした性能を持っているということで、すごく高い補助金を出している。しかし実際は全然違ったわけなので、そこは責任を(取るべきだ)。大阪メトロばかり悪者になっているので、ちょっとこれは違うのではないか」と、省庁の責任について言及した。
バスの購入を決めたのは誰なのか。「万博が大阪に決まったのが2018年11月26日。EVMJという会社ができたのが2019年4月。半年もしない4カ月ぐらいで会社ができた。さらにEVMJができて1週間後に、ウィズダムというバスのメーカーが福建省にできた。噂レベルかもしれないが『万博にバスを入れるために作った会社だよ』と私は最初からそう聞いていた」(加藤氏、以下同)
「2020年10月、11月にはウィズダムを大阪で使うということは決まっていた。これはマカオモーターショーというのがあって、そこに行った人が現場で聞いたと。ウィズダムの展示がされていて『これらのバスは大阪に行きます』と。ただその時点ではまだEVMJの名前は出ていなかったが、報道で出ているよりもかなり早くからウィズダムは決まっていたということ」
なぜ、議事録が黒塗りだったり回答を差し控えたりしているのか。「まだ大阪メトロは社内で調査を進めているようなので、間もなく社内調査が終われば…。それを公表するかどうかはわからないが、まだ調査が終わっていない状況なので発表できないかなと」。
EVMJとウィズダムの関係性はどうなのか。「元々、中国の3つのメーカーがEVMJのバスを作っているが、中でもまだマシなのがウィズダムだった。一応ドイツやイギリスなどヨーロッパのほうでも走っていたのを納入していた実績はある」。
「そのためウィズダムとしても一応プライドみたいなものはあるが、途中からEVMJからの指定部品をどんどん使えという指令が出た。その部品がすごく品質が悪い。非常に品質が悪い安い部品を使ってくれと頼まれた。だからウィズダムとしては使いたくない。これを使ったせいで『ウィズダムは駄目だ』みたいなことを言われて、彼らにとっては非常に腹立たしい」
「何人か日本に駐在していたウィズダムの技術者がいたが、それもどんどん中国に帰って、6月の上旬には最後の1人がいなくなる。そうなると『アフターサービスはどうするのかな』と」
大阪メトロがEVMJを選んだ理由は何なのか。「はっきり言って大阪メトロだけが選んだわけじゃない。もっと上の組織なり偉い人とかその人たちからの何かしらの力は絶対働いている」。
「命に関わる問題」リコールなど厳しい指導をすべき
