■「消費税減税の効果は疑わしい」
財政学が専門で、財務省の審議会で委員も務める一橋大学の佐藤主光教授は、「物価高対策としては、消費税減税の効果は疑わしい。今われわれはインフレの状況だ。『デフレで消費税率を上げると、物価が上がった。税率を下げれば、物価は下がる』と考えているかもしれないが、物価全体が上昇基調にある中、食料品の税率を7%下げたとしても、そのまま価格が7%下がるとは限らない。海外ではリーマンショックやコロナ禍に、期間・対象限定で付加価値税の減税をやったが、効果は一時的か限定的になりやすかった」と語る。
自民党税制調査会・副会長の浅尾慶一郎衆院議員は、「一番使うのが食料品のため、期間限定で0%にしようとした。一方で、最低限の暮らしの中で、食料品だけが本当に使われているのか」と問う。「カナダの売上税では、食料品や洋服など生活に最低限必要な物について、所得にかかわらず戻す。控除できる人は税金から控除する。収入が少なく控除しきれない、本当に困っている人には、給付付き税額控除を行う」。
佐藤氏は「本丸が給付付き税額控除であることは間違いない。理論的には一番公平な仕組みだが、実行するには、所得の捕捉や、税額控除と給付を一体化させる仕組み作りが必要だ。その間のつなぎとして何かしらの措置をするのは分かるが、消費税減税は多くの事業者を巻き込む。レジ改修の話題ばかりだが、消費税は小売だけでなく、あらゆる商取引にかかっている」と、導入する上での障壁を示す。
■「日本人は真面目だから、おそらく1回は価格を下げる」
