日本代表の森保一監督が、10日に行われるキリンカップサッカー2022のガーナ代表戦に向けて記者会見に臨んだ。

11月に開幕を迎えるカタール・ワールドカップ(W杯)に出場する日本代表。7大会連続7度目の出場となった中、グループステージではドイツ代表、スペイン代表と世界屈指の強豪国と同居した。

ここまでパラグアイ代表に2-1で勝利、ブラジル代表に0-1で敗戦と6月は2試合を戦い1勝1敗。W杯を想定すれば、ここのガーナ戦で勝利しなければグループステージ敗退となる状況だ。

森保監督はガーナをはじめ、チリ代表、チュニジア代表と4カ国で行われるキリンカップについて意気込みを語った。

「明日のキリンカップのガーナ戦ですが、まずはキリンカップがタイトルを争う戦いということ。明日の試合に勝って、決勝戦に勝って、キリンカップのタイトルを掴み取り、サポーターの皆さんに喜んでいただける結果を出せるように、ガーナ戦に向けてできる準備を最善を尽くして全力で戦いたいと思います」

「すでに2試合を終えることができ、W杯に向けてチームの強化を進めて来れています。良い形でこれまでの2試合は、チームとして試す部分、選手の個々のパフォーマンスを見ていく、試すという部分でも良い試合ができているので、明日のガーナ戦も結果を掴み取るということを目標にしながら、チームとして積み上げができるような試合内容にできればと思っています」

改めて、明日のガーナ戦で試したいことについては「ブラジルを踏まえてということだけではないですが、奪ったボールをまずは優先順位として早く攻撃に移る、プレス回避して相手のゴールに向かう、ボールを保持して握りながら崩していくということです」とコメント。「相手のプレッシャーは我々の守から攻にかけてくると思うので、しっかりできるようにしていきたいと思います」と、プレスを回避しながら、ゴールに迫っていきたいとした。

W杯までの実戦機会は少なく、この6月の4試合はサバイバルという意味でも注目を集めていた。選手選考に関しての考え方については「まだまだこのグループ以外にもW杯に向けてメンバー入りする可能性のある選手はいると思いますが、今回の代表ウィークの活動に参加している選手たちが中心となって、W杯のメンバー構成をされるとは言えます」とコメント。選手を絞ることはないものの、今回のメンバーが軸になることは間違いなさそうだ。

パラグアイ戦、ブラジル戦では[4-1-4-1]、[4-2-3-1]と2つのシステムを採用したが、森保監督は「その2つを基本に考えながら、もし他のチャレンジをした方が良ければチャレンジしたいと思います」とコメント。「システムというよりも、今回招集させてもらっている人を試す、選手同士をどう融合していくかということを見ていきたいと思っています」と語り、システムではなく、選手の組み合わせや起用ポジションで色々テストしたいと考えているようだ。

ガーナは2大会ぶりにW杯に出場する国。相手は韓国代表を想定して日本と戦いに来ると見られている。

ガーナについては「印象としては個々の技術が高く、攻撃の部分で非常にゴールに向かうパワフルなプレーができるチームだなと思っています」とコメント。「メンバーについてはこれからトレーニングをして最終的に決めようと思いますが、昨日のトレーニングしている内容は明日の試合に生きることであったり、我々のチームがレベルアップ、積み上げになるものですが、明日の試合を想定しているわけではないです」と、6vs6のトレーニングなどは、ガーナ戦を想定したものではないとし、「ブラジル戦から変更を考えて、選手を起用したいと思います」と、ブラジル戦からはメンバーの入れ替えを示唆した。

その中で、サポーターに見てもらいたいポイントについては「何かが悪くて改善というより、世界の舞台でブラジル戦では意図的にボールを奪う、世界的なアタッカーがいる中で粘り強く守備をして相手の攻撃と止められたことはチームとしてできていたので、継続してさらにレベルアップということでやらなければいけないと思います」とブラジル戦で一定の手応えを感じられたところは、継続してやって伸ばしていきたいとした。

一方で、「攻撃の部分では、ボールを奪った時にできるだけ相手の守備を一気に突破して、チャンスを作るということを狙いつつ、ブラジルの時に警戒されてできなかったこと、ボールを握るということはブラジルのプレッシャーのある中で選手がミスを恐れることなく、関わることを恐れることなく、ディフェンディングサード、ミドルサードまで持ち込めましたが、シュート数は4本。クロスもあったので、シュート数だけがデータで良かったかどうかというのはありますが、シュート数をもっと増やせるように、次のガーナ戦ではトライができるようにと思います」と、攻撃の形を作れてはいたものの、結果につながらずシュート数も少ないことを反省し、そこをトライしたいとした。