UEFAネーションズリーグ(UNL)のリーグAグループ2第4節、スペイン代表vsチェコ代表が12日に行われ、ホームのスペインが2-0で勝利した。
前節、スイス代表を相手に1-0で競り勝ち今大会初勝利を挙げたスペイン。今月のインターナショナルマッチウィークを締めくくるホームでの一戦では、前節からGKウナイ・シモンとモラタを除く先発9人を変更。3トップは右からアセンシオ、モラタ、ダニ・オルモとなった。
一方、ここまで1勝1分け1敗で3位に位置するチェコは、初黒星を喫したポルトガル代表戦から先発5人を変更。ソウチェクやツォウファル、クフタ、ペセクといった主力が起用された。
2-2のドローに終わった前回対戦同様にスペインがボールを握って押し込み、チェコがロングカウンターで応戦する構図で試合が進んでいく。
なかなか決定機まで持ち込めないホームチームに対して、アウェイチームが15分過ぎに続けて決定機を作り出す。まずは18分、前線からのプレスでうまく嵌めたショートカウンターからペナルティアーク付近でパスを受けたチェルニーが左足のシュート。さらに、20分にはチェルニーの縦パスでハイラインの背後へ抜け出したクフタがボックス左に持ち込んでシュートを放つが、いずれの決定機もGKウナイ・シモンの好守に遭う。
守護神の連続セーブで辛くもピンチを凌いだスペインは、直後の24分にワンチャンスを生かして先制に成功する。コケの浮き球のフィードに反応したアセンシオがボックス右で相手DFに寄せられながらもボールをキープし、丁寧に折り返す。これをゴール前に走り込んだソレールが右足で押し込んだ。
幸先よくリードを手にしたスペインは、直後にもアセンシオのお膳立てからボックス内に抜け出したソレールに2点目のチャンスが訪れるが、ここは相手GKの勇敢な飛び出しもあってか、シュートを枠の左に外す。
前半半ばから終盤にかけては前回対戦同様にサディレクの負傷によってクラルをスクランブル投入し、前半の内に交代カードを切ることになったチェコが、押し返す場面を作り出したが、幾度かのカウンターチャンスを決定機まで持ち込めず。内容はほぼ互角もスペインの1点リードで後半に折り返すことになった。
互いに選手交代なしで臨んだ後半は引き続きスペインが主導権を握る。決定機まであと一歩という状況が続くが、相手陣内でのプレータイムを増やしてチェコをゴールから遠ざける。
やや膠着状態が続く中、両ベンチは60分を過ぎて動きを見せる。スペインはモラタとソレールを下げてフェラン・トーレスとガビのバルセロナコンビを投入。さらに、72分にはアセンシオを下げてサラビアを投入。一方、ビハインドを追うチェコはクフタ、チェルニーを下げてフロジェク、ユレチカと前線の選手を入れ替えた。
すると、ホームチームの交代策が見事に嵌り、75分に決定的な2点目が生まれる。相手陣内の左サイドを持ち上がったガビからの横パスを中央のダニ・オルモがワンタッチでボックス右に走り込むフェラン・トーレスに繋ぐ。ここでフェラン・トーレスが放った右足のシュートが相手DFにディフレクトしてファーに流れると、これに抜け目なく反応したサラビアがワンタッチで流し込み、スイス戦に続く2試合連続ゴールとした。
この2点目で勝利に大きく近づいたスペインは78分にコケとマルコス・アロンソを下げてジョルディ・アルバ、ブスケッツのバルセロナコンビをピッチに送り出し、試合を締める作業に入る。
そして、チェコの反撃を危なげなく凌ぎ切ったスペインが2連勝を飾り、同日敗れたポルトガルを抜き首位に浮上して今月のインターナショナルマッチウィークを終えることになった。