日本代表は14日、キリンカップサッカー2022決勝でチュニジア代表と対戦し、0-3で完敗した。

カタール・ワールドカップ(W杯)開幕が11月に迫る中、今回のシリーズで4試合の強化試合を組み、チーム作りと選手のサバイバルが本格化する日本。パラグアイ代表、ブラジル代表、ガーナ代表と戦い、このチュニジア戦が締め括りとなる。

親善試合とはいえ決勝戦という位置付けの一戦。タイトルの懸かった重要な試合となるが、メンバーを固定せず戦ったこの3試合同様に、今回も前回のガーナ戦から8選手と大幅にスタメン変更がなされた。

GKはシュミット・ダニエル。最終ラインは右から長友、吉田、板倉、伊藤が並び、中盤は遠藤をアンカーに、鎌田と原口がインサイドハーフの位置に。そして前線は伊東、浅野、南野が3トップを組んだ。

最終戦ということもあり、立ち上がりから高いインテンシティとスピード感を見せる両チーム。日本は相手のGKにボールが下がるや否や、最前線の浅野が全速力でプレッシャーをかけていく。

だが、カタールW杯出場チームであるチュニジアも敵地で堂々とした戦いを見せる。4分、この日初のCKでショートコーナーを選ぶと、左サイドから上がったクロスをサッシがヘディングシュート。わずかに枠を越えたが、日本にとっては肝を冷やす場面に。

日本も攻撃に出たいところだが、相手の寄せが早いうえ、コンパクトな守備陣形を保っていることもあり、いつものようなビルドアップを許してもらえない。自ずと攻撃の起点がサイドに寄せられていく中、35分に伊東が右サイドを突破。グラウンダーのクロスがゴール前の鎌田に通るが、残念ながら上手く合わせられず得点には至らなかった。

また、42分には相手のプレスを剥がしたセンターバックの板倉が中盤を飛ばしてゴール前にキラーパス。これに反応した南野がワントラップからネットを揺らすが、惜しくもオフサイドの判定に。試合は0-0で折り返した。

日本は後半から原口を下げて田中を投入。微修正をかけて残りの45分に臨む。しかし立ち上がりの55分、思わぬ形で先制点を奪われることに。裏へのスルーパスを許した吉田が、ボックス右でケニッシを倒してしまいPKを献上。これを決められ、ビハインドを追う展開となった。

60分に日本は浅野と鎌田を下げて古橋と三笘を投入。三笘は直後から得意のドリブルでCKを獲得するなど、早速見せ場を作る。71分には南野と伊東を下げて久保と堂安を送り込み、攻撃陣を一新した。

しかし、今日は守備に課題の残る一戦に。76分、相手のゴールキックが最終ラインの裏へ流れるなんということもないシーンだったが、吉田と板倉が余裕を持って見送っていたところ、諦めずに追いかけてきたムサクニに奪われ一転してピンチに。最後はボックス右から折り返され、サッシにネットを揺らされてしまった。

痛恨の失点となってしまった日本。まずは1点を目指して積極的にシュートを放っていくが、どれも空振り。その中で83分、GKシュミット・ダニエルの勇敢な縦パスが繋がり一気に攻撃のチャンス。左サイドの三笘から右サイドへ展開し、最後はボックス手前に走り込んだ三笘が折り返しをダイレクトで狙ったが、相手に当たって枠の外へ。

後半アディショナルタイムを迎え敗戦濃厚の中、試合終了間際にはカウンターから3失点目。4連戦最後の試合は0-3の完敗となった。

日本代表 0-3 チュニジア代表
【チュニジア】
ベン・ロムダーネ(後10[PK])
サッシ(後31)
ジェバリ(後48)