コピー
されました
目次
- ワールドカップはいつから始まった？
- ワールドカップに日本が初めて出場したのは？
- ワールドカップ本戦での日本の成績は？
- まとめ
ワールドカップはいつから始まった？
中世イギリスのフットボール祭を起源とするサッカー。最初は地方ごとに独自のルールでプレーされていましたが、1863年にイングランドのロンドンで世界最古のフットボール協会が設立されて統一ルールが決められると、1870年には世界初の非公式国際試合（イングランド1-1スコットランド）、1872年には世界初の公式国際試合（イングランド0-0スコットランド）が行われるなどして、世界各国に広まっていきました。
そんなサッカーの最初の国際大会となったのはオリンピック。1900年のパリ五輪で競技として採用、1908年のロンドン五輪からは公式競技となりましたが、オリンピックにはアマチュア条項があったため当時すでに誕生していたプロ選手が出場できず、参加各国が最強のナショナルチームを編成できないという問題点があったのです。
プロ選手が出場できない状況に不満を抱いた1904年設立の国際サッカー連盟（FIFA）は、アマチュアもプロも出場可能な真のサッカー各国代表世界王者を決める大会の開催を訴え、1930年にようやく実現しました。
これがワールドカップ第１回ウルグアイ大会です。以後ワールドカップは４年に１度開催されており、1942年と1946年の大会は第二次世界大戦の影響で中止されたものの、混乱冷めやらぬ1950年（開催翌日に朝鮮戦争が勃発）から再開。2022年のカタール大会が22回目となります。
ワールドカップに日本が初めて出場したのは？
ワールドカップと日本との関係は、意外なことに1930年の第１回ウルグアイ大会から始まっています。この前年にFIFAに加盟していた大日本蹴球協會（現在の日本サッカー協会／JFA）にも、ウルグアイ大会への招待状が届けられたのですが、当時はちょうど世界恐慌の真っ只中でJFAも財政難に苦しんでいたため、出場を辞退したのです。
続いて日本がワールドカップ予選にエントリーしたのは、1938年の第３回フランス大会。この時はアジアでの予選エントリー国がほかにオランダ領東インド（現在のインドネシア）だけで、勝てば本大会出場が決まるはずでしたが、前年の1937年には日中戦争が始まっており、情勢不安を理由に日本はまたも参加を辞退する運びとなりました。
第３回フランス大会の辞退以降、日本は第二次世界大戦を挟んで、ワールドカップとは縁遠い時代が続きます。1954年の第５回スイス大会で日本は予選初出場しましたが、韓国に１分１敗で敗れて出場を逃すと、1962年の第７回チリ大会でも韓国に２連敗を喫してアジア予選敗退。この時期のJFAは、ワールドカップよりオリンピックを重視していたため、1968年のメキシコ五輪銅メダル獲得などの快挙はあったものの、ワールドカップ予選を突破するには至らなかったのです。
その後、日本がワールドカップ本戦出場に近づいたのは1994年の第15回アメリカ大会。キング・カズこと三浦知良（みうら かずよし）選手を擁する日本代表は、アジア最終予選で勝ち点１位かつ最小失点で予選最後のイラク戦に臨みましたが、後半ロスタイムに失点して引き分け、得失点差で韓国に劣ったことから本戦出場を逃しました。この試合は、開催地の名をとって「ドーハの悲劇」として、今なお日本のサッカーファンの間で語り継がれています。
そして、1998年開催の第16回フランス大会。3.5の本戦出場枠を賭けたアジア予選で、日本は１次予選グループ４を１位通過、続く最終予選ではグループＢの２位となり、プレーオフでＡ組２位のイランに延長戦までもつれ込む大接戦の末に3-2と競り勝ちました。こうして日本はついにワールドカップ本戦への初出場を決め、記念すべきこの試合のエピソードは開催地の名をとって「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれることになったのです。
ワールドカップ本戦での日本の成績は？
1998年の第16回フランス大会以降、日本はすべてのワールドカップで本大会出場を勝ち取っています。ここからは、日本がワールドカップ本戦でどんな成績を残したかを、大会ごとに見ていきましょう。
・1998年・第16回フランス大会
本戦初出場となった日本は、この大会のグループＨでアルゼンチン、クロアチア、ジャマイカと対戦。アルゼンチンにはガブリエル・バティストゥータ選手のゴールで0-1、続くクロアチア戦でも大会得点王となったダヴォール・シューケル選手のゴールで0-1と敗れました。最終戦のジャマイカ相手にも1-2と敗れはしましたが、この試合ではゴン中山こと中山雅史（なかやま まさし）選手によるワールドカップ本戦における日本初ゴールが生まれています。
・2002年・第17回日韓大会
開催国特権で予選を免除されて本大会に出場した日本は、グループＨ初戦のベルギー戦で2-2と引き分けてワールドカップ初の勝ち点を獲得。続く第２戦でロシアを1-0で下してワールドカップ初勝利を挙げると、第３戦では中田英寿（なかた ひでとし）選手らのゴールで2-0とチュニジアに快勝し、決勝トーナメントに初進出しました。しかし、決勝トーナメント第１戦ではトルコの守備を崩すことができず、0-1でベスト16敗退となっています。
・2006年・第18回ドイツ大会
スーパースターとして名高いジーコ監督率いる日本は、中田英寿選手、中村俊輔（なかむら しゅんすけ）選手、小野伸二（おの しんじ）選手、稲本潤一（いなもと じゅんいち）選手ら「黄金の中盤」を擁して大会に臨みました。しかし日本はグループＦ初戦でオーストラリアに1-3で敗れると、続くクロアチア戦には0-0で引き分け、第３戦のブラジル戦には先制するも1-4で逆転負け。グループリーグ最下位で大会を終えました。
・2010年・第19回南アフリカ大会
岡田武史（おかだ たけし）監督の解任論がささやかれるなど、国内からの期待は高くなかった日本。しかし、いざ本戦が始まるとカメルーンを本田圭佑（ほんだ けいすけ）選手のゴールで1-0と撃破、第２戦はオランダに0-1と敗れますが、第３戦ではデンマークを3-1と下してグループＥを２位通貨します。そして決勝トーナメントでも、パラグアイにPK戦で敗れる大接戦を演じ「岡ちゃん、ごめんね」というファンの謝罪が同年の流行語大賞にノミネートされる騒ぎとなりました。
・2014年・第20回ブラジル大会
本田圭佑選手、香川真司（かがわ しんじ）選手ら海外組を擁して挑んだ日本でしたが、コートジボワールとの初戦を1-2の逆転負けで落とすと、ギリシャには0-0でドロー、コロンビアには1-4で惨敗。攻撃サッカーを掲げて前評判は高かったのですが、不安視された守備を最後まで改善できずにグループＣ最下位で大会を去ることになりました。
・2018年・第21回ロシア大会
２人の外国人監督を解任し、前JFA技術委員長の西野朗（にしの あきら）氏を監督に大会に臨んだ日本。初戦では前回大会で惨敗したコロンビアを2-1で破ると、２戦目のセネガル戦は２度リードされて２度追いつく執念を見せて2-2でドロー、３戦目のポーランド戦では0-1で敗れながらグループＨを２位で突破しました。決勝トーナメントでは当時FIFAランキング３位だったベルギーと対戦、一時は2-0と追い詰めますが、惜しくも2-3で逆転負けを喫しています。
まとめ
これまでのワールドカップにおける日本の成績を振り返ると、グループリーグ最下位敗退とベスト16敗退を交互に繰り返していることがわかります。その例にならうと、2022年のカタール大会はグループリーグ最下位で終わる順番となっていますが、はたして日本は不吉なジンクスを拭い去ることができるのか、期待したいところです。
また、日本には他国を圧倒しているワールドカップでのチーム記録が１つあります。それは、21試合連続レッドカード無し（記録継続中）というもの。実は日本は、本戦初出場からこれまで１枚もレッドカードをもらったことがないのです。ちなみに２位はコロンビアで、2018年ロシア大会の日本戦で一発退場を出すまで18試合レッドカード無しが続きました。日本代表のこの記録が、どこまで続くのかにも注目ポイントです。
