正GK争いに対して気負いはない——。日本代表のシュミット・ダニエルは現地時間11月14日、吉田麻也など海外組6人とともにカタールW杯に向けたドーハ合宿のトレーニングに合流した。
シュミットらが前日深夜の現地入りだったこともあり、トレーニングはコンディション優先でランニング中心の軽めのメニューで約30分間のみ。その後はメディア対応に応じた。
シュミットはW杯アジア予選こそ控えに甘んじたが、9月シリーズは2試合に出場し、とくにエクアドル戦はPKストップの大仕事。カタールW杯に向けて権田修一との正GK争いが注目されている。しかし、本人に気負いはない。
「あんまりそこ(スタメン争い)は考えてない。とにかく自分が良い状態でW杯初戦を迎えるのが大事だと思うし、その上であとは監督が決めることなんで。出るなら出るでしっかりプレーしたいし、出ないとしてもちゃんとチームが勝てるようにしっかりサポートしたい。どっちに転んでも責任は伴うので、それも楽しめたら良いなと」
日本代表が入ったW杯のグループEは、ドイツ代表のマヌエル・ノイアー、コスタリカ代表のケイらー・ナバス、スペイン代表のウナイ・シモンと世界的な名手揃い。初参戦のW杯は楽しみが尽きないという。
「幸せですね。これ以上ない面々です。実際に対戦して学べることもあるだろうし、さらに自分の成長に繋がる大会になればいいなと思います」
ちなみに、所属するシント=トロイデンでは、香川真司に岡崎慎司というW杯経験者の先輩から「人生を変える大会になると思うから頑張って。応援してるよ」と激励されたという。
「とにかくワクワクしています。いちサッカー少年としてW杯に来られたことが」
そう目を輝かせていた197センチの大型GKは、カタールの地で念願のW杯デビューを果たせるか。
取材・文●白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)