過去に戻ることはできない。だが、南野拓実がリバプールから移籍していなかったら、今ごろどうなっていたかを想像するファンは少なくないのではなかろうか。

 昨シーズン、南野はFAカップとリーグカップの双方でリバプールの得点王に輝き、チームの2冠に大きく貢献した。だが、いずれもタイトルが懸かるファイナルには出場できず、プレミアリーグでも思うように出番が得られなかったことで、選手はこの夏モナコに移籍することを選んだ。

 今のところ、新たな挑戦は南野にとって厳しい結果となっている。加入直後に酷評され、徐々に出場機会を失った。一部のフランス・メディアから今季ワースト補強とも評されるなど、苦しみながらカタール・ワールドカップを迎えつつある。

 一方、リバプールも前線に負傷者が相次ぎ、プレミアリーグで6位と予想外の低調なスタートだ。専門サイト『ROUSING THE KOP』は11月16日、「夏に退団したばかりだが、ミナミノがリバプールの選手だったのはずっと前のことのように感じる」と報じた。

「タキがレッズの一員だったときは、もう少しバラ色の状況だった。そして彼は大きな役割を担った。確かにプレミアリーグのレギュラーではなかったが、だからといって彼がインパクトを残さなかったということではない。昨季のリバプールが2つのタイトルを獲得したのは、国内カップ戦の双方でチーム得点王になったミナミノのおかげによるところが大きい」

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 同メディアは「それだけに、モナコで彼が苦しんでいるのを見るのは残念だ」と続けている。

「夏の移籍で文句を言うリバプールのファンはいなかっただろうが、残留していたらどうだったかを思わずにはいられない。ディオゴ・ジョッタとルイス・ディアスのケガによる離脱で、おそらく彼はかなりの出場機会を手にしていたはずだ」

 しかし、南野が移籍することを選び、リバプールが彼を売却した事実をなかったことにはできない。ROUSING THE KOPは「とにかく、彼は去ったのだ」と締めくくった。

「モナコではしばしばベンチに座っている。リーグ・アンの15試合で先発出場は5試合のみ。ヨーロッパリーグでは6試合のうち1試合だ。それらの試合でタキが挙げたのは1得点。残念な調子でワールドカップに向かうことになった。カタールで自信を取り戻し、後半戦で活躍できることを願う」

 日本代表でドイツやスペインといった強豪相手の厳しい戦いに挑む南野は、カタールの地で状況を好転させることができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部