11月22日、第1節がスタートするグループDは、大会連覇を目指すフランスとデンマークが突破の本命だ。実力で劣るチュニジアとオーストラリアは、その両国の一角を落としての番狂わせを狙う形だ。
◆編集部予想
◎本命:フランス
○対抗:デンマーク
△連下:チュニジア
☆大穴:オーストラリア
◆王者敗退の連鎖を断ち切れるか~フランス~
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イタリア、ブラジルに続く史上3カ国目の大会連覇を目指すディフェンディングチャンピオンが首位通過の本命。ロシアW杯王者にして昨シーズンのUEFAネーションズリーグ制覇と実績十分のフランスは、バックラインと前線に前大会の優勝メンバー、各ポジションに世界屈指のタレントを擁する。ただ、中盤のMFカンテとMFポグバに加え、大会直前にFWベンゼマ、DFキンペンベ、MFエンクンクの相次ぐ離脱、DFヴァラン、FWジルーとベテランのコンディション不良と厳しい状態で今大会を迎えることになった。
ここ2大会ではスペイン、ドイツという前大会王者が連続でグループリーグ敗退という屈辱を味わっており、直近のアクシデントによって不安の声も挙がるが、デンマークに首位通過を譲る可能性はあっても、チュニジア、オーストラリアに後れを取る可能性は低いはずだ。ただ、連覇に向けては中盤を中心にチームとしての練度、主力のコンディション向上が必須となっており、オーストラリア相手の初戦で力強いスタートを切り、2戦目のデンマークとの大一番では優勝候補としての力を証明したいところだ。
◆史上最高位更新へ良いスタート切れるか~デンマーク~
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前大会王者とそん色ない対抗馬。昨年のユーロ2020での躍進をキッカケに、欧州予選やUEFAネーションズリーグでも見事な戦いを披露しているデンマークは、歴代最高位のベスト8更新を狙う。昨夏、ユーロでの心停止の悲劇から不死鳥のように復活したMFエリクセンをはじめ、守護神シュマイケル、DFケアー、MFホイビュアとセンターラインに生粋のリーダーを擁し、チームとしての献身性、一体感は今大会出場チームで屈指。さらに、DFラスムス・クリステンセン、MFリンドストローム、FWスコフ・オルセンら若手が今大会のブレイク候補として台頭している。
王者フランスに敬意を表して2番手の評価としたが、今年のUEFAネーションズリーグではその王者に2戦全勝という戦績を残しており、首位通過の可能性も十二分にある。まずはどのチームにとっても難しいチュニジアとの初戦を制して勢いに乗りたい。
◆前大会のスタイル踏襲で初の突破目指す~チュニジア~
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2大会連続出場の北アフリカの強豪は僅差ながら3番手の評価。今大会ではベルギー、イングランドの強豪2チームに屈したものの、ソリッドなパフォーマンスで食らいついた前大会のスタイルを踏襲しながらプラスアルファを示し、悲願のグループリーグ突破を目指す。
アフリカのライバル国とは異なり、スーパースター不在のチームは戦術面の粗さは見受けられるも、コレクティブな戦いを志向しており、格上相手に辛抱強く戦いながらワンチャンスを狙う戦い方ができる。主力には欧州のトップリーグでプレーする選手も多くフィジカルに関しては十分に勝負可能だ。ただ、悲願達成にはMFハンニバルやFWハズリといった主役候補の爆発が求められる。
◆16年ぶりの突破は非常に困難なタスク~オーストラリア~
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実力的にはチュニジアと同等評価も志向するスタイルによって4番手の評価。厳しいアジア予選、大陸間プレーオフを制して5大会連続の出場を決めたオーストラリア。その勝負強さは大いに評価できるが、今グループリーグにおいては苦戦必至と言わざるを得ない。
守護神ライアン、MFフルスティッチ、MFモーイ、FWメイビルと欧州のトップレベルでプレーする主力を擁するが、比較的オーソドックスなスタイルで戦う中、フランス、デンマークとのスカッドの質の差は大きく、その差をハードワークやチームワークで埋める必要がある。突破に向けては第2戦のチュニジア戦勝利が必須で、初戦特有の重圧、主力のコンディションに不安を抱えるフランス戦、突破への重圧を抱える最終節のデンマーク戦でしぶとく勝ち点奪取を狙いたい。
グループステージ日程
◆第1節
▽11/22
《22:00》
デンマーク vs チュニジア
《28:00》
フランス vs オーストラリア
◆第2節
▽11/26
《19:00》
チュニジア vs オーストラリア
《25:00》
フランス vs デンマーク
◆最終節
▽11/30
《24:00》
オーストラリア vs デンマーク
チュニジア vs フランス