殊勲の同点ゴールが生まれたのは、イングランドのプレミアリーグで戦うふたりの選手で形成した左サイドからだった。
前半は0-1とドイツにリードを許した日本は、後半から3-4-2-1にシステムを変更。途中出場で3バックの左に入ったのが冨安健洋だった。そして57分には左ウイングバックに三笘薫が投入される。前者はアーセナル、後者はブライトン、ともにプレミアリーグで戦うふたりが同点弾を演出した。
75分、自陣でのビルドアップから冨安はシンプルに左サイドの三笘へパスを供給。ボールを受けた三笘がドリブルから南野拓実へつなぐと、背番号10は左足を振り抜く。シュートは相手GKに弾かれたが、こぼれ球を堂安律が詰めた。
試合後、冨安は三笘のクオリティを称賛しつつ、左サイドでの連係についてこう振り返った。
「薫くんは違いを作れる力を持っています。状況的にも僕と薫くんが左サイドで組む想定もしていたので、試合前から話もしていました。薫くんのクオリティをより生かせるような役割を僕ができればいいと思っていました」
冨安は「薫くんのところにシンプルにボールを渡して、1対1の状況を作るだけでも相手は嫌がるはず」ともコメント。その言葉どおり、シンプルに三笘へパスを預けたところから生まれた同点ゴールだった。そして83分には浅野拓磨がネットを揺らして見事、2-1とドイツに逆転勝利を飾っている。冨安と三笘は、大金星の立役者とも言えるだろう。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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