「日本はカウンターが増える」と久保は予想

 日本代表が歴史的な勝利を挙げたカタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ初戦のドイツ代表戦(2-1)で先発出場していたMF久保建英(レアル・ソシエダ)は、「勝ち点3を取れたことがすごく大きい。ここからは(勝ち点が)取れている時と戦い方だったり、メンバーも変わってくると思います。(勝つことを)想定していたかは分かりませんが、想定以上の結果を得られたので、ここから軌道修正じゃないですが、また違った戦い方ができればいいと思います」と、次のコスタリカ代表戦では違う戦い方をすることを示唆した。

 久保自身、初のW杯だったが「W杯というよりも、初戦のドイツという相手が、すごく独特でした。今まであまりやったことのないタイプ、ヨーロッパの強豪とは半年以上、試合をしたことがなかったので。そういった意味で新鮮というか。あそこまでボールを持たれると思っていなかったのですが、結局、前から行けなかったので。振り返るなら前から行っておきたかったですが、あの段階では綿密に準備した結果でしたし、勝てましたし、良かったかなと思います」と語った。

 ドイツ戦では、背後に相手選手に入られて思うように攻撃に力を割けなかった。元々、コスタリカは守備の堅いチームだが、初戦でスペイン代表に0-7で敗れていることで違う戦い方をしてくるだろうと予想する。

「相手にあとがないなかで、たぶん、前から結構来ると思う。どちらかと言うと、1試合目の前半とか、後半の立ち上がりのように日本代表はカウンターが増えるかなと思う。そういったところで、奪ったあとに飛び出していくことを前線の選手は僕を含めて準備していけたらいいかなと思います」

 より久保の良さが生きる展開となりそうだが、久保自身も「今回は相手が前に出てこないといけないので、オープンな展開になると思う。前線の選手が本来の輝きを放てるんじゃないかな」と、試合展開を予想した。

前に出て来たコスタリカの背後を突くことができるか

 そして、「(ボールを)持ってドリブルで仕掛けるより、1、2本のパスで攻める展開のほうが多くなると思う。相手が引いてきたら別ですけど、0-7で負けた後ですし、次は絶対に勝たないと彼らのW杯は終わってしまうと思うので。最初の10分、15分は、たぶん前からくると思う。そういうところで、前から来た背後を前線の選手が突けるかは、この試合のキーポイントになると思う」と、より細かく語った。

 コスタリカ戦は現地時間13時キックオフとなる。「スタジアムは、ここまで暑くないと思いますが、今日と明日は同じような時間帯に練習を入れておかないといけないということで、いい調整になっていると思います」と話す。

 ドイツ戦でのうっ憤を晴らしたい思いもある。「前回は本当にボールタッチ数も、前線の選手は僕を含めて、一番多い選手でも6タッチくらいだった。本来の自分を出し切れてないまま終わっているので、次からは短い時間でも、長い時間でも、自分本来のプレーを出せるようにしたい。あそこまでチームの戦い方として引くことは、ここからどことやってもないと思うので、前でいつも通りのプレーができたらいいかなと思います」と、静かに闘志を燃やした。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)