試合中の柔軟な対応で、歴史的番狂わせに貢献した。
現地時間12月1日開催のカタール・ワールドカップ(W杯)のグループステージ(E組)第3節で、日本はスペインに2-1で逆転勝利。E組の1位で2大会連続での決勝トーナメント進出を果たした。
日本中に歓喜をもたらした一戦で、守田英正はボランチの一角で先発。大会直前の怪我が心配されたが、2戦目のコスタリカ戦(0-1)に続き、フル出場となった。
試合後に取材に応じた守田は、ゲーム序盤の守備について「イメージ通りに行かなかった」と認める。「役割はあるが、人に行けていなかった」状態で、ボールの奪い所が定まらなかったという。
これに対応するために、CBの谷口彰悟と話して、ポジションを相手アンカーのセルヒオ・ブスケッツの付近に修正。また、右SBのセサル・アスピリクエタには鎌田大地、右インサイドハーフのガビには谷口、右ウイングのニコ・ウイリアムズには長友佑都がつく形に整備したという。役割が明確になった効果を、守田はこう振り返った。
「正直、紙一重というか入れ替わられるのも多かったが、取り所がなかったので。結果的には、何回か(ボールを)奪えたし、それがショートカウンターにつながった」
また、日本は後半開始直後の48分と51分の得点で逆転するなど、ウイングバックの位置を高くして攻勢を仕掛けた。この時のリスクについては、「(0-1だったため、)点を取りにいかなければいけなかったし、そのための(三笘)薫。得点シーンで(伊東)純也くんも、少し怖いけど、(マークの)相手ウイングを捨てて。そういう勇気や切り替えが大事」と振り返った。
さらに、1点リードで迎えた終盤は、スペインにボールを持たれ押し込まれる展開となったが、守田は自信を持ってプレーしていたという。
「不安はもちろんあるが、本当にコンパクトで、役割がしっかりしていた。ただ人がいるだけではなくて、チームとしてすごく良い守り方ができた。(マルコ・)アセンシオのカットインが一本怖かったくらいで、あとは組織的に守れた。やり方を全員で共有できた。完璧だった」
森保ジャパンは次戦、初のベスト8をかけて日本時間12月5日の24時からクロアチアと対戦。中盤の要である守田の“対応力”に注目だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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