FIFAワールドカップカタール2022・準々決勝が9日に行われ、ブラジル代表はPK戦の末にクロアチア代表に敗れた。同試合にて先制ゴールを挙げたネイマール(パリ・サンジェルマン/フランス)が、ペレ氏の保持する同国代表の史上最多得点記録に並んだ。

 今大会初陣のセルビア代表戦で足首を負傷したネイマールは、5日に行われた決勝トーナメント1回戦の韓国代表戦でメンバーに復帰した。7分にヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード/スペイン)の先制点をアシストすると、13分にPKで追加点をマーク。4-1での勝利に貢献した。

 9日の準々決勝では、日本代表をPK戦の末に下して勝ち進んできたクロアチア代表と対戦した。試合はスコアレスのまま90分が経過。均衡が破れたのは延長前半アディショナルタイム。敵陣中央でパスを受けたネイマールは、ロドリゴ(レアル・マドリード/スペイン)とのワンツーパスでペナルティエリア手前に侵入する。さらにルーカス・パケタ(ウェストハム/イングランド)とのワンツーパスでゴール前に入り込み、相手GKドミニク・リヴァコヴィッチ(ディナモ・ザグレブ)を抜き去ってゴールに流し込んだ。

 このゴールで、ネイマールはブラジル代表での通算ゴール数が「77」に到達。この数字は“サッカーの王様”ことペレ氏の記録と並ぶものだ。正式には、ペレ氏の通算ゴール数「77」は国際サッカー連盟(FIFA)によって公式認定されている数字で、ブラジルサッカー連盟(CBF)はゴール数を「95」と主張。CBFはクラブチームとの対戦も通算ゴール数に含めていることから数字にズレが生まれており、ペレ氏も「95」ゴールを支持している。そのため、あくまで“FIFA公認”のペレ氏の通算ゴール数にネイマールが並んだこととなった。

 なお、先制に成功したブラジル代表だったが、117分にクロアチア代表のブルーノ・ペトコヴィッチ(ディナモ・ザクレブ)にゴールを許し、試合はPK戦に突入。1人目のキッカーを務めたロドリゴ、4人目のキッカーを務めたマルキーニョス(パリ・サンジェルマン/フランス)が失敗したのに対し、クロアチア代表は4人全員が成功した。この結果、ブラジル代表は2大会連続でベスト8で姿を消すこととなってしまった。