【カタールW杯|準々決勝】イングランド 1-2 フランス/現地時間12月10日/アルベイト・スタジアム/得点:イ=ケイン(54分/PK) フ=チュアメニ(17分)、ジルー(78分)


MAN OF THE MATCH
【イングランド|採点】
●スタメン
GK
1ジョーダン・ピックフォード 5.5
 
DF
2カイル・ウォーカー 5.5
 
3ルーク・ショー 5.5
 
5ジョン・ストーンズ 5.5(90+8分OUT)
 
6ハリー・マグワイア 5
 
MF
4デクラン・ライス 6
 
8ジョーダン・ヘンダーソン 5.5(79分OUT)
 
22ジュード・ベリンガム 5.5
 
FW
9ハリー・ケイン 5
 
17ブカヨ・サカ 6(79分OUT)
 
20フィル・フォデン 5.5(85分OUT)
 
●途中出場 
FW
10ラヒーム・スターリング 5.5(79分IN)
 
MF
19メイソン・マウント 6.5(79分IN)
 
FW
11マーカス・ラッシュフォード 5.5(85分IN)
 
MF
7ジャック・グリーリッシュ 採点不能(90+8分IN)

●監督
ガレス・サウスゲイト 5
 
【イングランド|寸評】
 前半は耐える展開が続き、17分にはチュアメニにミドルシュートを食らって先制を許す。それでも後半頭からギアを上げ、サカがチャアメニに倒されたPKをケインが54分に冷静に決めて追いついた。
 
 その後の20分ほどは完全に主導権を握って押せ押せムードに。しかし、この良いリズムの時間帯に逆転ゴールを奪えずにいると、逆に78分にジルーにヘディングシュートを決められる。その6分後には途中出場のマウントが倒されてPKを得るが、ケインがシュートを大きく吹かしてまさかの失敗……。PK失敗以上に、同点後の時間帯に勝ち越せなかった点が最大の敗因だ。
 
 プレミアリーグの豪華タレントを活かしきれなかったサッカーの母国は、56年ぶりの世界制覇が夢と消えた。
 
 個人で及第点以上はさすがの危機管理でボールを回収したライス、PKを獲得したサカとマウントまで。一方でケインは前半からチャンスを作り出していたが、さすがにあのPK失敗は言い訳できない。決勝点の場面でジルーに寄せきれなかったマグワイア、エムバペに振り回されたウォーカーにも厳しい評価を下さざるをえない。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【フランス|採点】
●スタメン
GK
1ユーゴ・ロリス 6.5
 
DF
5ジュル・クンデ 6
 
4ラファエル・ヴァランヌ 6
 
18ダヨ・ウパメカノ 6
 
22テオ・エルナンデズ 5.5
 
MF
7アントワーヌ・グリーズマン 6.5
 
8オーレリアン・チュアメニ 6
 
14アドリアン・ラビオ 6
 
FW
MAN OF THE MATCH
9オリビエ・ジルー 7
 
10キリアン・エムバペ 6
 
11ウスマンヌ・デンベレ 6(79分OUT)
 
●途中出場
20キングスレー・コマン 6(79分IN)
 
●監督
ディディエ・デシャン 6.5
 

【フランス|寸評】
 序盤はやや硬さが見えたものの、得意の高速カウンターから試合のリズムを掴み、17分には速攻の流れからチュアメニがミドルシュートを決めて先制。後半はPKで同点にされてからミスが増えて主導権を譲ったが、CKの流れからグリエーズマンがピンポイント・クロスを上げ、中央のジルーが頭で押し込んで再びリードを奪った。
 
 ボール支配率でもシュート本数でもイングランドに劣ったものの、流れが悪い中でも決して慌てず、2本しかなかった枠内シュートしっかり決めて勝ち切る前回王者らしいしたたかな勝利だった。
 
 マン・オブ・ザ・マッチはやはりジルー。ポストプレーはやや不発に終わったものの、実質的に守備免除のエムバペの分までディフェンスに加わり、ここぞの場面でしっかり決定力を発揮した。ビッグセーブを何度も見せたロリス、守備で奮闘しながら2アシストのグリーズマンも素晴らしかった。
 
 相変わらず異次元のスピードを見せたものの状況判断の悪さも目に付いたエムバペ、先制点は見事だったがPK献上のチュアメニ、エムバペを攻守で上手くフォローしたがPKを与えたテオの3人はやや辛めの評価に。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
取材・文●白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)

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