ドイツW杯のセルビア戦に加え、カタール大会の3試合で1ゴール1アシスト記録

 アルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、現地時間12月13日のカタール・ワールドカップ(W杯)の準決勝、クロアチア代表戦で1ゴール1アシストの活躍。データ会社「オプタ」は1966年W杯以降での記録において、異なる4試合で得点とアシストをともにした初の選手になったとしている。

 メッシは前半34分に、FWフリアン・アルバレスが獲得したPKを蹴り込んでチームの先制ゴール。そして2-0となっていた後半24分には、右サイドからドリブル突破してアルバレスにアシスト。試合を決定づけるチームの3点目を導き、アルゼンチンが3-0で決勝進出を果たした。

 このゲームについてオプタ社は「詳細なデータ収集が可能な1966年大会以降、メッシはW杯の異なる4試合で得点とアシストをともに記録した初の選手となった」とレポートしている。

 オプタ社によると、メッシがゴールとアシストを少なくとも1つずつ記録した試合は2006年ドイツW杯のセルビア戦に加え、このカタールW杯のメキシコ戦、オランダ戦、クロアチア戦だという。5大会連続出場にして、最後のW杯と公言しているカタールでメッシはこれまでの大会以上にゴールに直結するプレーを見せていると言える。

 メッシは20代で迎えたW杯では、中盤でのゲームメイクからフィニッシュまですべてをこなす全盛期のディエゴ・マラドーナ氏のような活躍を期待され、実際にマラドーナ氏が指揮を執った2010年南W杯ではゴールから離れた位置でボールを持つことも多かった。

 今大会では、06年のドイツW杯では選手としてともに戦ったリオネル・スカローニ監督により、前線でのプレス参加を強く要求されず、中盤でのゲームメイクもMFエンソ・フェルナンデスらが担うことで最後の仕上げのところに関わることができている。そうした環境を与えれば35歳になった今も世界最高峰の舞台で決定的な仕事を連発できることを示し、メッシはアルゼンチンにとって3回目、自身にとって悲願の初優勝に向けて決勝へと臨む。(FOOTBALL ZONE編集部)