“アジアで最も裕福な人物”がユナイテッド買収に名乗りか

 イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドは先日、アメリカ人オーナーのグレイザー一家がクラブの売却を検討していると明かした。買収の候補者には英国の大富豪や元イングランド代表MFデイビッド・ベッカム氏に加え、IT企業大手アップルの名前も浮上。そんななか、英紙「デイリー・エクスプレス」は買収に名乗りを上げると見られるインド人大富豪の“純資産”に注目している。

「デイリー・エクスプレス」紙が注目したインド人大富豪とは、石油化学を中心に事業を手がける財閥「リライアンス・インダストリーズ」の会長を務めるムケシュ・アンバニ氏。米経済誌「フォーブス」が今年4月5日に発表した2022年版の世界長者番付によると、アンバニ氏は世界全体で10位の富豪で、“アジアで最も裕福な人物”だという。

 驚きなのは、アンバニ氏が持つとされる純資産の総額だ。750億ポンド(約12兆6500億円)にも上り、「デイリー・エクスプレス」紙はこの額を「(クリスティアーノ・)ロナウドと(リオネル・)メッシの市場価格を足して83倍した数字」と報道。なお、グレイザー一家が定めるクラブの売却価格は40億ポンド(約6700億円)とされており、同紙はアンバニ氏のクラブ買収を「なんら問題ない」としている。

「デイリー・エクスプレス」紙はさらに、アンバニ氏がインドのプロサッカーリーグ設立に携わるなど同国のサッカー振興にも熱心な人物だと紹介。もしマンチェスター・ユナイテッドを買収できれば、インド国内のサッカー熱をさらに高められるだろうと見ている。

 ユナイテッドのクラブ売却を巡っては先日、アップル社が58億ポンド(約9700億円)で買収できたとしたら「世界で最も裕福なクラブになる」と報じられたばかり。ただ、アンバニ氏が実際に買収へ踏み切ったとしても、ユナイテッドがそうしたクラブになる可能性は高そうだ。(FOOTBALL ZONE編集部)