気付けばもう30歳になった

ドイツ代表には2009年から実に117試合をこなし、絶対的守護神として君臨し続けてきたマヌエル・ノイアーがいる。近年は何度か世代交代の話題も浮上したが、結局は今回のFIFAワールドカップ・カタール大会でも守護神はノイアーだった。

これまでの実績を考えればノイアーを優先したくなるのも無理はないが、ドイツの場合は控えにも優秀なGKがいる。その筆頭がバルセロナGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンだ。

2012年に代表デビューしているテア・シュテーゲンもトップレベルのGKだが、気付けば30歳を迎えた。クラブではチャンピオンズリーグなど最高峰の舞台を経験しているが、ドイツ代表ではノイアーがいるおかげでEURO本大会もワールドカップも1度も出場したことがない。

この10年間での代表キャップ数は30に留まり、ノイアーの壁はテア・シュテーゲンら後輩GKにとっては大きすぎるものだった。

今大会もテア・シュテーゲンはベンチからゲームを見守っていたが、ドイツは2大会連続のグループステージ敗退に終わった。気になるのは自国開催となるEURO2024とその後のFIFAワールドカップ2026年大会だ。

ノイアーはまだ代表引退を表明していないが、年齢は36歳と大ベテランだ。4年後へ向けて世代交代が必要になるかもしれないが、そのとき34歳になっているテア・シュテーゲンにチャンスはあるだろうか。

テア・シュテーゲンもドイツの守護神にふさわしい実力者のはずで、このままEUROとワールドカップのピッチを経験せぬまま代表キャリアを終えることは出来ないだろう。