モロッコ代表のワリド・レグラギ監督が17日、インタビューに応じた。その様子をフランスメディア『RMCスポーツ』が報じている。
同日、モロッコはクロアチアとFIFAワールドカップカタール2022の3位決定戦で対戦。グループステージ初戦でも対戦した者同士の対戦は、いきなり動く。7分にイヴァン・ペリシッチがヘッドでパスを送ると、最後は今大会で大ブレイクを遂げたヨシュコ・グヴァルディオールが頭で決めて先制。しかし、9分にモロッコも同点。ハキム・ツィエクのFKを相手DFが跳ね返せず、最後はアクラフ・ダリが押し込んだ。その後は1-1の時間が続くも、42分にミスラヴ・オルシッチが右足でビューティフルゴールを突き刺し、これが決勝点に。“24日ぶりの再戦”は、クロアチアに軍配が上がり、2大会連続での表彰台入り。しかし、敗れたモロッコもアフリカ勢初の4位に入り、大きなインパクトを残して旅を終えた。
試合後、レグラギ監督が試合を振り返った。
「正確さ、フレッシュさを欠いていた。我々は隠れることなく、嘘をつくつもりも無い。我々は終わりも終わりにいた。あれがマックスだったし、今日はエンジンが壊れた。ロマン・サイス、ナイフ・アゲルド、ヌサイル・マズラウィが居なかった(マズラウィはベンチ外、他2人はベンチ入りのみ)。そして、試合ではジャワド・エル・ヤミクとアクラフ・ダリを失った。我々は若い選手たちと一緒にフレッシュさを取り戻そうとしたし、彼らは彼らが必要とするものを与え、この試合から学んだことを将来に期待している」
また、3位入賞を果たしたクロアチアについては、「表彰台でフィニッシュしたかったが、クロアチアは経験を考えるとこの勝利に値すると思う。彼らは上手くコントロールし、諦めたくはなかったが」と語っている。それでも、「素晴らしい試合だったし、そう遠くないのが分かった。我々はそこから学ぶ」と前向きな発言も。
最後に、今後のモロッコ・サッカー界の展望や決意も語った。
「このW杯を頼りに、未来を築きたい。我々は進歩しているし、良いイメージも与えているが、まだやるべきことはある。たとえ敗北が苦いものであっても、我々は最後に満足しているが、私はそれに値すると思う。監督として、そしてモロッコ国民にとって最も重要なことは、チームが諦めなかったことだ」
「我々はより強くなって戻ってくる。記憶に残っているのは、我々が1か月間、国を1つにしたことだ。皆幸せだった」
大会3か月前にヴァイッド・ハリルホジッチ前監督が退任するなど、難しい状況の中、世界の予想を上回る快進撃を見せたモロッコ。次々と強豪国を撃破し、中堅国・小国に夢を与えたその旅路に、心から拍手を送りたい。