今大会もフォーデンらと中盤をリードする予定だった
イングランド代表は4年後の方が強い。これはFIFAワールドカップ・ロシア大会が終わった4年前にも言われていたことだ。
実際にカタール大会でイングランドは完成度の高さを見せてくれたが、残念だったのはロシア大会から伸び悩んだ者が数名いたことだ。
最大のショックは22歳でロシア大会を戦ったMFデル・アリだ。この4年で大幅に評価を落とし、トッテナムでの序列も低下。エヴァートンへの移籍を挟み、現在はトルコのベシクタシュにレンタル移籍している。26歳と中堅世代で迎えるカタール大会でも主力を務めると予想されたが、その予想は大きく裏切られてしまった。
レンタル先のベシクタシュでも数字は上がってこない。リーグ戦7試合で1ゴールのみとなっており、話題に上がる機会も減ってきた。
チームのセイフン・カザンチSDもデル・アリが以前のトップフォームに戻るかは分からないと口にしている。
「デル・アリが最高の状態に戻るかは誰も分からない。彼は一生懸命取り組んでいるけどね。彼は3年前に1億ユーロの市場価値に達した選手だが、そこからは落ちた。彼は集中的に取り組んでいるし、契約する前にも彼と話し合った。監督のシェノルはキャリアが衰退している多くの選手を復活させる術に長けている。シーズン後半に彼が良くなることを願っているよ」(『TRT Sport』より)。
今のイングランドもフィル・フォーデンやブカヨ・サカ、メイソン・マウントら優秀な若手が揃っているが、ここに成長したデル・アリがいればもっと強烈な2列目となっていたに違いない。
伸び悩み気味な選手では、22歳でロシア大会を経験したチェルシーMFルーベン・ロフタス・チーク、20歳だったマンチェスター・ユナイテッドFWマーカス・ラッシュフォードもそうか。25歳だったMFジェシー・リンガードも若手に押し出される格好となり、カタール大会のメンバーからは漏れている。
今回のカタール大会をベスト8で終えたイングランドは、フォーデンやサカらが成長する4年後にもっと強くなっているはずと言われている。ポテンシャルは間違いないはずだが、デル・アリのように伸び悩んでしまう選手もいる。毎回4年後の方が強いと言いながらFIFAワールドカップを去るわけにもいかないが、この4年でイングランドはどこまで強化されるのか。