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 アニメ「東京リベンジャーズ」(東リベ)は、和久井健氏により「週刊少年マガジン」に連載された、コミックスの累計発行部数が7000万部を超えるマンガ「東京卍リベンジャーズ」を原作とする人気作品です。2021年4月~9月にかけて全24話が放送され、原作コミックスの第1話~第73話までが描かれました。2023年1月から第2期「聖夜決戦編」が放送され、「天竺編」の制作が発表されています。

「東京リベンジャーズ」アニメ1期 全話配信中
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 アニメ「東京リベンジャーズ」は、主人公の花垣武道(はながき たけみち/タケミチ)がタイムリープをして過去に戻り、過去を変えることで元カノ・橘日向(たちばな ひなた/ヒナ)の死を回避しようとするタイムリープサスペンスです。しかし、タケミチが何度タイムリープして過去を変えても思い通りの現在にならないことから、実は黒幕が存在していて、タケミチの邪魔をしている可能性が考えられています。

 今回の記事では、黒幕の有力候補とされる稀咲鉄太(きさき てった)を筆頭に、橘直人(たちばな なおと/ナオト)、半間修二(はんま しゅうじ)や、それ以外の黒幕の可能性などを紹介していきます。

目次

  • 黒幕が気になるアニメ「東京リベンジャーズ」とは
  • アニメ「東京リベンジャーズ」には黒幕が存在する!?
  • アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(1)稀咲鉄太説
  • アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(2) ナオト説
  • アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(3)半間修二説
  • アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(4)それ以外の可能性も
  • アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕のまとめ

黒幕が気になるアニメ「東京リベンジャーズ」とは

 嫌なことから逃げ続ける人生を送る主人公のタケミチは、現在もアルバイト先で怒られてばかりのダメフリーター。ある日、何気なく見ていたニュースで、中学時代に恋人だったヒナが巨悪組織・東京卍會(とうきょうまんじかい)の抗争に巻き込まれて死んだことを知ります。その後、駅のホームで何者かに突き落とされて命を落としかけたタケミチは、死の間際にタイムリープを発動。12年前と現在を行き来できる能力を手に入れました。

 ヒナの死の原因が東京卍會の巨悪化にあると知ったタケミチは、ヒナの弟であるナオトと協力して、過去を変えることでヒナの死を回避しようと努めます。アニメ「東京リベンジャーズ」は、過去を変えることで未来を変えていくタイムリープサスペンスを軸に、タケミチが弱かった過去の自分に打ち勝って成長する姿や、ヤンキーたちとの熱い友情などを描いた作品です。

アニメ「東京リベンジャーズ」には黒幕が存在する!?

 アニメ「東京リベンジャーズ」では、タケミチがタイムリープを繰り返し、ヒナの死とその原因である東京卍會の巨悪化を回避しようとしますが、何度タケミチが過去を変えても現代でヒナが死んでしまい、東京卍會は巨悪化を遂げています。そのため「東京卍會の巨悪化を阻止して、ヒナを助ける」というタケミチの目的とは逆の、「東京卍會を巨悪化して、ヒナを殺す」という意志を持った黒幕が存在し、タケミチが変えた過去をさらに変えているのではないかと考えられます。タイムリープできるタケミチの過去への介入を、さらに改変している様子もあり、黒幕とされる人物もタイムリープできる可能性は十分に考えられます。

 そこで気になるのが、未だ明らかにされていない黒幕の正体です。筆頭候補として挙げられるのは、8・3抗争や血のハロウィンを裏で操っていた稀咲です。また、可能性の点からアプローチすると、タケミチのタイムリープのトリガーでありタケミチに過去改変の指示を出すナオトや、つねに稀咲と行動をともにしている半間なども有力ではないでしょうか。とはいえ、それ以外のキャラの可能性も当然ありますし、そもそもアニメではまだ登場していないキャラが黒幕である可能性も否定できません。

アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(1)稀咲鉄太説

 アニメ「東京リベンジャーズ」における黒幕の最有力候補は稀咲です。つねに怪しい行動をとり、第24話では現代のタケミチと松野千冬(まつの ちふゆ)に対して「“血のハロウィン”はオレが仕組んだ」とはっきり言っています。しかも、現在の東京卍會ではナンバー2に収まり、トップの佐野万次郎(さの まんじろう/マイキー)と並ぶ存在です。現代のナオトも第2話で「この2人が出会わなければ今の“東京卍會”は存在しなかった」と言うように、東京卍會の巨悪化を進めた中心人物であることは明らかです。

 さらに、何度タケミチが過去を変えても回避できないヒナの死には、いつも稀咲が関係し、タケミチも命を狙われています。龍宮寺堅(りゅうぐうじ けん/ドラケン)の死が東京卍會の巨悪化の原因だと知ったタケミチが、過去でドラケンの死を阻止しても、稀咲によってドラケンは殺人を犯すように仕向けられ、死刑囚にすることで排除するなど、最終的に稀咲によって邪魔をされています。こうしたことから稀咲の黒幕説はかなり信憑性があると考えられるでしょう。

稀咲が関与を告白 24話
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稀咲に利用されたキャラ(1)長内信高(おさない のぶたか)

 愛美愛主(メビウス)の八代目総長として登場する長内は、東京卍會参番隊隊長だった林田春樹(はやしだ はるき/パーちん)の親友やその彼女を襲い、8・3抗争の火種を作った張本人です。しかし、第6話の現代でタケミチとナオトが話を聞きに行ったときは、そのころの話をしたくない様子で、「全部あいつの策略だったんだ」とおびえた様子を見せていました。その「あいつ」こそが稀咲です。

稀咲におびえる長内 6話
稀咲におびえる長内 6話

 そもそも、長内が愛美愛主の総長にのし上がったのも、稀咲の策略があってこそ。当時喧嘩が強いだけだった長内に「オレと組めばすぐに東京のトップとれますよ」と言って近づいた稀咲は、その言葉の通りにわずか1年で長内を愛美愛主の総長の座に押し上げました。長内は過去で話を聞きに行った第17話の千冬とタケミチに、パーちんの親友に手を出してパーちんを追い詰めたのは稀咲だとはっきり告げており、稀咲のことを非常に恐れていました。8・3抗争も、稀咲が仕組んだことだったのです。

8・3抗争も仕組まれていた 17話
8・3抗争も仕組まれていた 17話

稀咲に利用されたキャラ(2)半間修二

 長内が8・3抗争で失脚したあと、愛美愛主の総長代理として登場したのが半間です。当時愛美愛主で長内を動かしていたのは稀咲なので、当然この頃から稀咲と半間の間には繋がりがあったということになりますす。

 さらに、半間はトップ不在の芭流覇羅(バルハラ)の副総長として、実質的なトップの立場にあります。稀咲が血のハロウィンを仕組んだときにも、半間が芭流覇羅を仕切っているように見せて、実際には稀咲が動かしていました。第20話の血のハロウィンでは、芭流覇羅に移籍していた東京卍會元壱番隊隊長の場地圭介(ばじ けいすけ)が稀咲率いる参番隊の隊員とやりあっているときに、稀咲と半間が携帯電話で連絡を取り合っている様子が描かれています。

2人の繋がりが描かれる 20話
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稀咲に利用されたキャラ(3)羽宮一虎(はねみや かずとら)

 マイキーの兄を殺してしまい、少年院に入った過去からマイキーと東京卍會を恨んでいた一虎も、稀咲に利用されていた1人です。稀咲は血のハロウィンで半間から電話を受けたときに「しくじりやがったな、一虎」と言っています。これは一虎が場地を殺すはずだったのに、場地が死ぬことなく参番隊と稀咲に向かってきていることを意味する言葉です。実際に第24話でも、現代の稀咲はタケミチと千冬に向かって「オレが一虎を使って場地を殺した」と言い切っていました。

 タケミチが変えようとした現代では、稀咲は一虎を使って場地を殺し、その怒りで一虎をマイキーに殺させていました。そして、その罪をほかの隊員に被らせることで、稀咲はマイキーの弱みを握ります。マイキーを取り込むために、稀咲は一虎を使って場地を殺させたのです。

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稀咲に利用されたキャラ(4)千堂敦(せんどう あつし/アッくん)

 タケミチがタイムリープ能力を得るきっかけになった、線路への転落事件。これを実行したのは、タケミチの親友であるアッくんでした。このことは、第4話でタケミチがタイムリープから戻った現代で、稀咲の命令で突き落としたことをアッくんが告白しています。また、第12話でヒナが乗る車に突っ込んだのもアッくんですが、そのときも稀咲の指示であることや、稀咲を恐れていることを口にしています。ヒナやタケミチを現代で狙う実行犯として、アッくんは何度も稀咲に利用されているのです。

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アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(2) ナオト説

 アニメ「東京リベンジャーズ」の黒幕として、根拠は弱いながらも立場的に有力視されているのがナオトです。その理由の1つに、ナオトがタケミチのタイムリープのトリガーになっており、過去が変わってもナオトだけは変わる前の記憶を引き継いでいることが挙げられます。それに加えて、ナオトとの握手でタケミチがタイムリープする仕組みもわかっていないうえに、ナオトがタイムリープさせることができるのがタケミチだけとも限りません。自分で過去に行かなくても、別のタイムリーパーを送り込んで過去を改変している可能性もあるのです。

 ナオトが黒幕を疑われるのは、第12話でタケミチとヒナをドライブに連れ出したエピソードにもあります。ナオトは途中、携帯電話にかかってきた電話に呼び出されたといって別行動になり、ヒナとタケミチは公園へ向かいます。その後、ヒナが一人で待っている車に稀咲に脅されたアッくんが車で突っ込み、炎上した車の中でヒナが息絶えます。その直前に、ヒナを車で待たせてトイレに行っていたタケミチは半間とすれ違い、「車乗ってねーじゃん」とつぶやいたのを耳にしています。

ヒナが息絶える… 12話
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 これは、半間がタケミチも車に乗っていると思っていたことを証明しています。そして、このときヒナとタケミチが車で出かけていることを知っているのは、途中まで同行していたナオトだけなのです。その場を離れたナオトが、タケミチとヒナの居場所を教えたのではないかという疑惑が生まれます。

 とはいえ、ナオトは最初から一貫してヒナを助けるためにタケミチに協力しており、実際ヒナの葬儀でも号泣しています。黒幕としてヒナの命を狙うというのは、その点で矛盾があり、黒幕の根拠としては稀咲より弱いでしょう。

アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(3)半間修二説

 半間は、愛美愛主の頃から稀咲と行動をともにしています。芭流覇羅を立ち上げてからも裏で稀咲とつながって血のハロウィンを仕組んだように、稀咲の協力者と考えられる人物です。

 稀咲に利用されているように見える半間ですが、そう見せかけてじつは半間のほうが利用していた可能性もあります。長内失脚後の愛美愛主の総長代理、トップ不在の芭流覇羅ナンバー2と、どちらも二番手でありながら実質的にはトップの立場についていますし、血のハロウィンの後も東京卍會陸番隊隊長に収まっています。さらに現代においても東京卍會の最高幹部となっていることから、つねに半間にとって“おいしい”ポジションに収まっているのも疑わしい点です。

 第12話にて、ヒナがアッくんの車に突っ込まれて死ぬときに、半間がヒナとタケミチの居場所を知っていたことも、半間が黒幕であれば不思議はありません。また、そのときの「まとめてやっちまおうと思ったのにな」という言葉は、半間の意思で2人を殺そうとしているようにも聞こえます。

 とはいえ、黒幕説が疑問視されるのは、その動機の薄さです。取っている行動は黒幕らしく、東京卍會を巨悪化することも幹部として利があるかもしれませんが、半間にはヒナやタケミチを執拗に殺そうとする理由がありません。半間自身はもともと、人を痛めつけることに楽しみを覚える異常な感覚の持ち主なので、その延長で殺そうとしている可能性もありますが、現段階ではその根拠は稀咲より薄弱と言えるでしょう。

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アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕を考察(4)それ以外の可能性も

 アニメ「東京リベンジャーズ」の黒幕として、現時点で最有力なのは稀咲です。可能性としてありそうなナオト、半間を入れても3人ですが、Twitter上ではそれ以外のキャラが黒幕である可能性も予想されています。

可能性(1)ヒナが黒幕

 Twitter上で、意外と支持する人が多いのがヒナ黒幕説。「主人公の一番近くにいるヒロインが実は黒幕だった」というのは、ストーリーとしても盛り上がる展開です。その根拠の1つに、第12話で再会した時に「タケミチ君はいつも急に来るね」と言っていたこともあり、意外とタケミチのやっていることをわかっていた可能性もあります。ただ、ヒナが黒幕と考えている人は、「タケミチのため」や「タケミチと自分が結ばれる将来にするため」という動機を想像しているケースが多く、ヒナが悪者という声はあまりありません。

可能性(2)マイキーが黒幕

 アニメ「東京リベンジャーズ」では、過去と現在の両方が描かれていますが、現時点ではその現代のシーンにマイキーは登場していません。巨悪化した東京卍會のトップでありながら、その姿を見せない怪しい存在となっています。マイキーは過去から現在までずっと東京卍會のトップで、つねに東京卍會を動かせる立場であったことからも、黒幕候補に名が挙がること自体は不思議ではありません。

 また、マイキーは8・3抗争後にタケミチと2人で話をしたときに、東京卍會の内部抗争やドラケンが狙われていることをいち早く気づいて動いたタケミチの言動を怪しみ「オマエは一体何者だ?」と問い詰めました。誰よりも早くタケミチを疑う発言をするマイキーに、タケミチも「まさかマイキー君全部気付いている!?」とあせっています。

可能性(3)千冬が黒幕

 Twitter上では千冬黒幕説もささやかれていますが、その目的は「場地を救いたい」と考えられているようです。

 場地が東京卍會を裏切ったときも、千冬は場地を全く疑わず、その意図も正しく理解していました。場地への絶対的な信頼ではなく、黒幕として未来がわかっていたのだとしたら、納得できる態度です。場地が亡くなったあと、壱番隊隊長に実力不足のタケミチを指名したのも、黒幕としての意図があってのことなら納得できます。

 ただ、千冬はその場地への忠誠心やタケミチの東卍における相棒という立ち位置から、非常に人気の高いキャラでもあります。黒幕説がある一方で、「千冬だけは違ってほしい」という声も圧倒的にあるようです。

可能性(4)山本タクヤ(やまもと たくや/タクヤ)が黒幕

 溝中五人衆の中で唯一、タケミチの幼馴染として紹介されているのがタクヤです。穏やかな雰囲気と、ケンカが苦手で体が弱いといったヤンキーらしからぬ設定が、逆に怪しいと疑われている存在です。公式ファンブックには特技として「タケミチのことならなんでもわかる」と記されており、その点も「すべてわかったうえで黒幕として動いているのでは?」という疑惑をTwitter上で呼ぶ理由になっているようです。

アニメ「東京リベンジャーズ」黒幕のまとめ

 タケミチが何度となく過去を変えてもヒナを救えないことから、アニメ「東京リベンジャーズ」には「タケミチの過去改変を邪魔する黒幕がいるのではないか?」と予想されています。その黒幕の存在や目的は現在のところ明らかにはされていませんが、どうしてもヒナが殺されてしまうことや、東京卍會の巨悪化が止められないことから、黒幕がヒナと東京卍會に執着しているのは明らかでしょう。

 原作は2022年11月の「週刊少年マガジン」で完結、2023年1月17日に最終巻である31巻が発売されましたが、アニメでは未登場のキャラも多く、これから登場するキャラのなかに黒幕がいる可能性も否定できません。

 2023年1月からはアニメ2期「聖夜決戦編」が放送スタート、血のハロウィン編を描いた実写映画が同年4月21日・6月30日から公開の予定ですので、黒幕を探るという意味でも期待して楽しみたいところです。

(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会

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