■遺品に込められた「思い」
被爆者・佐々木禎子さんの折り鶴(遺品)
2023年、G7広島サミットに合わせて開催された原爆展。2歳で亡くなった男の子が履いていたパンツも、和久田さんが作り上げたものだった。
和久田さんは「縫い方も伏せ縫いがしてあって、切りっぱなしの生地が肌に当たらないようにすごく丁寧な仕事がしてあった。全然知らない方の知らないパンツなんだけど、自分で縫っている瞬間は、おばあさんかお母さんの縫われた方と同じ体験をするので、縫っている最中に自分でもそんなに思っていなくてもいきなり涙が出てくるときがあって」と語る。
遺品には込められた思いがある。資料館の所蔵品は、ほとんどが遺族から寄贈されたものだ。
遺品を寄与した遺族たちの思い
