日本代表のMF遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)が、攻撃のバリエーション、中盤の構成について語った。

6月の4連戦も残すところ1試合となった中、遠藤はこれまでの3試合全てに出場。アンカーとしての役割をしっかりと果たしている。

中3日での連戦はカタール・ワールドカップ(W杯)と同じ日程。本番を想定したシミュレーションについては「連戦というのはやってきているので、個人的な感覚としては問題ないかなと思います」と語り、「シーズン終わって2週間ぐらい空いたので、感覚的な部分、コンディションな部分は最初の2試合はベストじゃないなと思いましたが、問題なくやれているので、残り1試合頑張りたいです」と、あと1試合に向けて意気込みを語った。

東京オリンピックでは中2日での連戦を経験している遠藤だが、1日の差については「1日はかなり大きいです。リカバリーの面を含めても、相手の対策に関しても、2日だとチーム全体でちゃんと練習できるわけではないです。3日あれば戦術面を含めてちゃんと準備できると思います」と、わずか1日でも大きな差が生まれるとした。

ここまで2勝1敗の日本は、14日にチュニジア代表戦を迎える。勝てばキリンカップサッカーのタイトルを獲得できるが、「個人的にやるべきことは変わらない」と語る遠藤は「チームの勝利に貢献したい、連戦でのパフォーマンスを落とさずに最後勝って終わりたいです」と、しっかりと4連戦を締めくくりたいとした。

そして東京オリンピック前から続いた長いシーズンも一旦チュニジア戦で終わる遠藤。ほぼフル稼働しているが「最後なので勝って終わりたいというのはありました。長いシーズンではありましたが、最後の締めくくりという部分でも勝って休みに入りたいです」と、やはり最後をしっかりと締めたいと意気込んだ。

今回の4試合ではインサイドハーフの選手を入れ替えて、様々な組み合わせを試している。

パラグアイ戦では鎌田大地と原口元気、ブラジル戦では原口元気と田中碧、ガーナ戦では柴崎岳と久保建英と、3試合の先発の組み合わせは異なっている。

遠藤は「大事なのは選手の特徴をどう出させてあげるかといこと」と語り、「僕がアンカーでプレーすることで、前の2人がいて、タケ(久保建英)なら攻撃でもっと力を出せて守備の負担を減らしたり、自分がボールを拾いに行く必要もないかなとか。(柴崎)岳なら2ボランチ気味にしても良いかなとか」とコメント。「人やシチュエーションによって、特徴やポジショニングに合わせてやっていければと思います」と、それぞれの特徴を出せるようなプレーを心がけたいとした。

組み合わせの変化によりバリエーションが増えていることについては「インサイドハーフをボランチ的な選手にするのか、トップ下気味の選手にするのかで、試合を見て貰えば得点の匂いとかは違うと思います」と、タイプによってピッチ上で見られるプレーは変わるとし、「守備的に行くなら(田中)碧とかモリ(守田英正)かもしれないですし、点を取りにくには(鎌田)大地とかタケの方が良いかもしれない」とコメント。「自分が守備をすることによって、インサイドハーフを攻撃的なメンバーにするのもありだとは思います」と、相手によってどんな戦い方をしたいかで、組み合わせを変えることもありだとした。

W杯に向けて残り5カ月。今は相手のことよりも、日本代表としての精度を上げることに意識があるという遠藤だが、W杯の戦い方については「1つに決める必要はないと思います」と、いろいろな考えを持つべきだとした。

「ブロック引いて守ってカウンターを狙ったり、ボールを動かしてチャンスメイクするシーンがあっても良い。個人的にはボールを握りながら戦いたいと思っています。カウンターを狙うサッカーも悪くないと思います」

「ゲーム状況によってメンバーや時間帯によってのシチュエーションでの判断を1人1人がW杯というレベルの高いところでやっていけるかどうかかなと思います」

「ゲーム状況に応じた判断の質、プレーの質をチームとしてどういう時間帯なのか。ガーナ戦で言えば、ミスを責めるのではないですが、前半の終了間際であのプレーをすべきだったかどうか。そういうところをチームとして戦い方の見極めができないとW杯では勝てないと思っています」